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神童、怪物、曲芸師…個性豊かな才能たち。U-20世代のタレント名鑑【MF編】

5/13(土) 9:01配信

フットボールチャンネル

 まもなく20歳以下の世代の世界一を決めるU-20W杯が韓国で開幕する。日本では15歳の久保建英の飛び級招集なども注目されているが、世界ではどんな選手が活躍しているのだろうか。サッカー界の次世代を担うブレイク必至の才能を紹介する。今回は個性派ぞろいのMF編だ。

初戦の相手は南アフリカ 【U-20W杯】グループステージ組み合わせ

●15歳で代表デビュー。欧州を騒がせた神童

マルティン・ウーデゴー

生年月日:1998年12月17日(18歳)

所属クラブ/国籍:ヘーレンフェーン/ノルウェー

 15歳でノルウェー1部デビュー、そしてノルウェーA代表デビュー。数々の最年少記録を塗り替えてきた“神童”マルティン・ウーデゴーは、16歳でレアル・マドリー移籍を決断した。

 EU圏内への国外移籍が可能となる16歳の誕生日を迎えると、バルセロナやバイエルン・ミュンヘンなど数々のビッグクラブが触手を伸ばしたが、最終的に選んだのはマドリーとの6年契約だった。しかし、18歳を迎えて早くもキャリアの岐路に立たされている。

 2015年にリーガエスパニョーラで、クラブ史上最年少の16歳157日でデビューを飾ったものの、その後トップチームに絡むチャンスはほとんどなく、Bチームから抜け出すことができなかった。そこで今年1月にオランダ1部のヘーレンフェーンへ武者修行に出た。

 オランダでは26試合に出場(2017年5月9日現在)し、ゴールこそなかったものの6アシストを記録するなど、プレーに輝きが戻ってきた。来季はマドリーに戻るか、再びレンタルに出るか決まっていないが、まだ18歳。特大のポテンシャルを本格的に開花させる日は近いかもしれない。

●18歳でA代表の10番。急成長遂げたドリブラー

クリスティアン・プリシッチ

生年月日:1998年9月18日(18歳)

所属クラブ/国籍:ボルシア・ドルトムント/アメリカ

 アメリカ生まれのクリスティアン・プリシッチがボルシア・ドルトムントにやってきたのは2015年2月、16歳の時だった。そこからめきめき頭角を現し、加入から半年後にはU-19チームへ昇格、さらに半年経った2016年1月、ウィンターブレイク中にトップチームの合宿に招集された。

 そして中断明けの1月末にさっそくブンデスリーガデビューを果たす。ここまで出来事はドルトムント加入から約1年の間に起きた。昨季終了後にはアメリカ代表としてコパ・アメリカ・センテナリオに出場し、最近では10番を任されている。

 今季は途中出場も多い中、ドルトムントで着実に結果を残している。18歳で3ゴール7アシスト(5月9日現在)という数字は十分すぎるほどだ。自らを抜擢したトーマス・トゥヘル監督からの信頼は厚く、継続的な出場機会を得て日々成長を続けている。

●U-20W杯で日本と激突。伊王者期待の司令塔

ロランド・マンドラゴラ

生年月日:1997年6月29日(19歳)

所属クラブ/国籍:ユベントス/イタリア

 ロランド・マンドラゴラの保有権の移り変わりはめまぐるしい。だが、絶対王者が安住の地になりそうだ。ジェノアの下部組織で育った同選手は、2015年夏にペスカーラへと貸し出される。その半年後、一旦ジェノアに復帰すると、すぐにユベントスへ売却され、再びペスカーラにレンタル移籍した。

 そして今季、満を持してユベントスへ復帰。主戦場は下部組織になったが、今年4月になってからは継続的にベンチ入りし、同23日の古巣ジェノア戦でデビューを果たした。わずか4分の出場だったもののマンドラゴラにとっては大きな一歩だっただろう。

 安定した守備力とパス捌きが持ち味のセントラルMFで、そのスタイルはかつてインテルなどでプレーし、現在パリ・サンジェルマンに在籍するチアゴ・モッタに例えられる。ユベントスの未来を担う逸材は今月下旬開幕のU-20W杯で日本と対戦する予定だ。

●同世代で最も早くから注目された天才

ユーリ・ティーレマンス

生年月日:1997年5月7日(20歳)

所属クラブ/国籍:アンデルレヒト/ベルギー

 4歳からアンデルレヒトの下部組織に在籍し、16歳でトップチームデビューを果たしたユーリ・ティーレマンスは同世代の選手たちの中で最も早くから注目を集めていた。すでにリーグ戦出場は120試合を超え、ベルギーA代表でもデビュー済だ。

 武器は前への推進力の高さで、今季はリーグ戦でキャリア最高の13得点(5月9日現在)を挙げて得点力も開花させている。以前からマンチェスター・ユナイテッドを始めとした数々のビッグクラブからの関心が伝えられており、今年の夏にステップアップが濃厚。ペップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティが熱視線を送っているとの報道もある。

●レアルの新たな至宝。U-20W杯にも登場

フェデリコ・バルベルデ

生年月日:1998年7月22日(18歳)

所属クラブ/国籍:レアル・マドリー/ウルグアイ

 ウルグアイの名門ペニャロール出身のフェデリコ・バルベルデは、欧州の未成年移籍に関するルールに抵触するのを避けるため、18歳の誕生日を待ってレアル・マドリーに加入した。現在はマドリーのBチームを主戦場にしている。スペイン2部B(3部相当)では今季30試合に出場して3ゴール(5月9日現在)を挙げているクラブ期待の星だ。

 バルベルデの最大の特徴は優れた得点感覚だろう。トップ下を主戦場とし、ゴール前で素早く正確な判断にもとづいた決定的なプレーを連発する。U-20W杯ではウルグアイ代表の一員として、同じグループで戦う日本の脅威となるはずだ。

●PSGが輩出した異色の司令塔

クリストファー・ヌクンク

生年月日:1997年11月14日(19歳)

所属クラブ/国籍:パリ・サンジェルマン/フランス

 クリストファー・ヌクンクは、パリ・サンジェルマンが下部組織から輩出した期待の逸材だ。すでにトップチームのリーグ戦で度々チャンスをもらっており、チャンピオンズリーグデビューも済ませている。

 本職はセントラルMFながらドリブルを得意としており、自らボールを運んでチャンスを作りだす。右足から繰り出されるフリーキックの精度も高く、セットプレーでも違いを生み出せる稀有な存在。フランス代表としてU-20W杯にも出場する。

 昨年5月の水原JS杯ではU-19フランス代表の一員としてU-19日本代表とも対戦し、ヌクンクはその試合でアシストを記録。日本の選手たちを変幻自在の動きで翻弄した。今月開幕のU-20W杯でもフランスの浮沈を握るキーマンとして期待される。


●ユーベが射止めたボカ育ちのコンダクター

ロドリゴ・ベンタンクール

生年月日:1997年6月25日(19歳)

所属クラブ/国籍:ボカ・ジュニオルス/ウルグアイ

 イタリア王者ユベントスが早くから追い続け、シーズン終了を待たずに来季加入内定を発表した超逸材がロドリゴ・ベンタンクールだ。ウルグアイ国籍ながらアルゼンチンの名門ボカ・ジュニオルスの下部組織で育った。

 ウルグアイU-20代表の一員としてU-20W杯にも出場予定で、グループステージで日本とも対戦する。長身で手足が長く、抜群のキープ力と展開力を備える司令塔タイプのMFとして知られ、フィジカル面のひ弱を克服できればワールドクラスへと飛躍できるポテンシャルを秘めている。

 ユベントス移籍がスムーズに進んだのは、カルロス・テベスのボカ復帰に際し、移籍金を満額支払えないボカ側が保有する若手選手の優先交渉権をユーべに与えたからだった。19歳の選手に対して900万ユーロ(約11億円)という高額な移籍金が、ベンタンクールへの期待の大きさを物語っている。

●フランスで台頭したボールハンター

リュカ・トゥザール

生年月日:1997年4月29日(20歳)

所属クラブ/国籍:リヨン/フランス

 各年代のフランス代表でプレーしてきたリュカ・トゥザールは、今季リヨンで大ブレイクを遂げた。リーグ戦では主力として21試合に出場して1ゴール1アシスト(5月9日現在)を記録している。

 身長185cmと大柄な守備的MFで、スピードは目立たないが、際立ったボール奪取力と空中戦の強さを発揮する。もちろんU-20W杯に出場するフランス代表でも主力として活躍が期待される。

 リヨンの中盤には経験豊富なマクシム・ゴナロンや、ユベントスなどから注目を集めるコランタン・トリソ、スペイン期待の若手セルジ・ダルデールら実力者が揃う。その中で安定して出場機会を得ていることを考えれば、U-20W杯で一躍主役の座に躍り出ても不思議ではない。

●18歳で移籍金40億円超の怪物MF

レナト・サンチェス

生年月日:1997年8月18日(19歳)

所属クラブ/国籍:バイエルン・ミュンヘン/ポルトガル

 ベンフィカの下部組織で育ち、今季バイエルン・ミュンヘンが18歳の若者の獲得に3500万ユーロ(約43億円)を費やした事実がレナと・サンチェスのポテンシャルを証明する何よりもわかりやすい指標だろう。

 セントラルMFの枠を飛び出したスケールの大きなプレーは、とても10代の選手のものとは思えない。スター揃いのバイエルンで満足な出場機会を得られていないが、ポテンシャルの高さは世代随一、怪物級だ。

 昨年はポルトガルA代表の一員として欧州制覇を経験。今年の夏はU-20W杯やU-21欧州選手権ではなく、A代表でコンフェデレーションズ杯出場が有力視される。プレースタイルや個人戦術も含めてまだまだ発展途上な感があり、成長した末にどんな選手になるか誰にもわからない。

●ドイツでアシスト量産する軽業師

ウスマヌ・デンベレ

生年月日:1997年5月15日(19歳)

所属クラブ/国籍:ボルシア・ドルトムント/フランス

 レンヌで台頭し、今季ボルシア・ドルトムントに引き抜かれたウスマヌ・デンベレは、すぐに主力に定着。リーグ戦30試合に出場し、6ゴール12アシスト(5月9日現在)を記録している。特にアシストは19歳という年齢を考えればとんでもない数字だろう。

 身のこなしのやわらかさとテクニックが融合した独特のリズムを刻むドリブルは、ブンデスリーガの屈強なDFたちをきりきり舞いにしている。フランスA代表でも徐々に存在感を高めており、U-20W杯には出場しない。

 先述の通りゴールを演出する力はすでにリーグ屈指の域に達している。まだ顔にあどけなさの残る19歳が底なしのポテンシャルをさらに開花させられれば、ドルトムントとフランス代表の未来を担う旗頭として長く活躍するに違いない。

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