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五輪負担、小池氏が情報戦“初黒星”。安倍官邸の見事な逆襲? --- 新田 哲史

5/13(土) 8:11配信

アゴラ

確信が今ひとつ持てなかったので本稿を書くべきか迷っていたところ、昨晩遅くネットで流れてきた1本の記事をみて、私は吹っ切れた。彼女が必死に“敗戦”をひた隠しにしようとしているのではないかと--。

“小池氏「負担覚悟決まっていた」五輪・パラの仮設費用(共同通信)(https://this.kiji.is/235404942752318972)”

違和感が募る、夜のインタビュー記事

この日(11日)午前、小池知事は安倍首相と官邸で面会し、都外の五輪仮設施設整備費の全額負担を表明。記事は、共同通信の単独インタビューにその後に応じたものだ。しかし、いくつか違和感を覚えた。

都庁クラブの知事インタビュー取材は日中に行うことが通例のはずだ。日程の都合で、たまたまそうなったにせよ、小池知事が取材に応じた狙いは、よく読めば明らかだ。すなわち、全額負担の決めた経緯について、小池知事は「覚悟も、大枠も決まっていて、(国の調整で)急に決めたというのは間違いだ」と強調している。

これは裏を返せば、「追い込まれて渋々決断した」という論調で報道されることを極めて警戒しているからではないか。

だから、夜のインタビューというのが不自然に見えるのだ。もしこの取材が急遽決まったものなら、なおさらだし、あるいは事前の予定どおりの取材だったとしても、その機を逃したくなかったのではないか。しかし、共同通信は都庁の広報ではない。記者も知事のそうした意図を見透かし、さりげなく釘を刺したのではないかと思える。記事の結びはこういう書き方だ。

“小池知事は、安倍晋三首相との会談は5月2日に決まっていたと強調した。”

知事は、官邸で総理と会談した直後の囲み取材でも同様のコメントをしている。メディアに対し再三、総理との会談が事前に決まっていたことを強調しなければならないのは、メディアでの高い露出による高支持率を都議選までできるだけ維持しなければならないという台所事情があるからだけではない。

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最終更新:5/13(土) 8:11
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