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満島ひかりインタビュー「ルーツ・奄美大島が教えてくれたこと」

5/14(日) 17:00配信

文春オンライン

 7月29日公開の映画『海辺の生と死』(越川道夫監督)に主演する女優・満島ひかり。島尾ミホ(作中ではトエ)と敏雄(同・朔隊長)の出会いから終戦までを描く本作の撮影は、自身のルーツでもある奄美大島で行われた。演者としてだけでなく、裏方の役割も担った本作について余すところなく語ったロングインタビュー。

「満島ひかり」として関わった作品

――島尾敏雄とその妻・ミホとの出会いを描いた映画『海辺の生と死』は、ミホの同名の短編集や、島尾敏雄の「島の果て」(『出発は遂に訪れず』収録)など、二人が戦争体験を綴ったいくつかの小説を基にした作品です。本作で、満島さんはミホ役(「島の果て」に準じて、役名は「大平トエ」。敏雄も同様に「朔中尉」となっている)を演じられています。小説の『海辺の生と死』には、どのような感想を持たれましたか。

満島 「これはマズイ」と思ったことを覚えています。この作品と触れあったら、自分のなかのものが掘り起こされちゃうぞ。役者として、ではなく、「満島ひかり」という一人の人間として関わらなければ作れない作品だ、これは大変だぞ、と。

――そこまでの覚悟が必要だったのはなぜですか。

満島 私は沖縄県で育ちましたが、ルーツは奄美大島にあるので、物語の舞台となった加計呂麻島はやっぱり特別な場所なのです。だから現場でも、島の人たちとの人脈づくりとか、そこから続いていく撮影の準備とか、本来制作部や助監督がするようなお仕事の一部も、進んで引き受けるようになっていきました。

――小説『海辺の生と死』は、いくつかの短編で構成されていますが、映画でフィーチャーされているのは、敏雄とミホの出会いを描いた「その夜」です。この作品の印象は?

満島 お芝居っぽいな、と思いました。共に文才があって頭もよかった二人の恋愛は、そうした関係を「一緒に演じている」ようなところがあったのではないでしょうか。敏雄さんの本も、読んでいると芝居がかる瞬間がいくつかあるし、それは二人がやり取りしていた手紙の文章なども同じです。一生をかけて、お芝居と現実を行き来する関係を続けた二人――島尾夫婦には、そういう印象を持っています。

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最終更新:5/14(日) 17:00
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