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初アシストでまたも高評価のテネリフェ・柴崎!「ひ弱なお客様」から「中盤の支配者」へ――

5/14(日) 18:07配信

SOCCER DIGEST Web

余裕でレギュラーの座を掴み、さらに主役の座を勝ち取った!

 5月13日(現地時間)、リーガ・エスパニョーラ2部の第38節が行なわれ、テネリフェはウエスカと2-2で引き分けた。
 
 1部への自動昇格圏内である2位以内を目指す3位のテネリフェにとっては、アウェーマッチとはいえ、2点を先取しながらも追い付かれたのは痛恨の極みであり、2位ジローナが敗れたことも、悔しさに拍車をかけた(両チームの現在の勝点差は7)。
 
 しかし、中盤でフル出場を果たした柴崎岳にとっては、この試合も大きな前進を果たすものとなった。開始からわずか3分、ハーフウェーライン付近からスルーパスを通すと、これを受けたロサーノが先制ゴールを決めたのだ。スペインに来て初のアシストだった。
 
 前節のルーゴ戦(2-1)で高い評価を受けた彼は、このウエスカ戦でも現地メディアから称賛を受けることとなった。
 
「他の選手とのクオリティーの違いを示してみせた。視野の広さとプレービジョンの良さ、的確な縦へのパスでチームに良い流れをもたらした」
 
 こう記したのは、過去2戦連続で柴崎にチーム最高評価を与えていた『エル・ドルサル』紙で、今回もロサーノに次ぐ2番目となる高採点(10段階の8)を彼に付けた。
 
 また『デポルプレス』紙も、柴崎の能力とチームへの貢献度の高さを認めている。
 
「長い時間、試合に関与し続けた。フィジカル面は向上しており、スタミナがあるあいだは、最高のプレーを見せる。そのパスは特別な才能であり、彼のスパイクから全てのボールが好パスとなって、味方に繋がっていった」
 
 今や「主役の座を勝ち取った」(エル・ドルサル紙)「余裕でレギュラーの座を掴んだ」(デポルプレス紙)と、テネリフェに不可欠な戦力として、柴崎は認識されたようだ。
 
 今年1月に入団してからしばらくは、新たな環境にうまく適応できず、おそらく半年でスペインを去る“お客様”的な見られ方をしていたものだが、現在の彼からは“ひ弱さ”は消え、中盤で味方に指示を送り、時に叱咤する逞しい姿も見られるようになった。
 
 そんな日本人MFに、ホセ・ルイス・マルティ監督は戦力として全幅の信頼を寄せる。
 
 前節のルーゴ戦、試合中に彼のポジションを中央→左→再び中央と移したのは、「彼に考える時間、判断する時間を与えるため。彼には自由にプレーすることが必要だ」という理由からだったが、トップ下で起用されたウエスカ戦、柴崎はアシストというかたちで指揮官の期待に応えた。
 
 的確なゲームメイクで中盤を掌握する“支配者”へと変貌を遂げつつあるが、守備にも奔走し、いつでもどこでも献身的な姿勢を失うことはない。ウエスカ戦では、チームは追い付かれて勝利を逃したが、今後は好守での影響力をより高めていくことが求められる。
 
 リーグは残り4試合。現在はプレーオフ圏内にいるテネリフェは1部昇格を果たせるか。そして柴崎は、そこでどれだけの貢献度を示せるか。それが、スペインでの挑戦継続の有無を左右するとも言えるだろう。

最終更新:5/14(日) 18:33
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