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3つの山口組抗争 神戸山口組に離脱派組長が“出戻った”

5/16(火) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 六代目山口組から神戸山口組が離脱、神戸山口組から任侠団体山口組が離脱、そうして生まれた3つの山口組は、三すくみの神経戦を繰り広げている。

 GW最終日となる5月7日、阪急京都線・東向日駅からほど近い線路際のビル前に、20台以上の車が集結し、任侠団体山口組の組員たちが降りてきた。合計70人はいただろうか、近隣住民がその示威行為を遠巻きに眺めている。ほどなくして任侠団体山口組の池田幸治本部長ほか最高幹部らが現われ、ビルの中に消えていった。六代目山口組淡海一家・大谷榮伸舎弟が第三勢力の任侠団体山口組に加入、京滋連合という新組織を旗揚げしたのだ。

 これにより神戸山口組の分裂劇は、本家である六代目山口組をも巻き込んだことになる。こうなると警察も、単なる神戸山口組の内紛と高を括っていられない。

「喧嘩だけで生きてきたようなヤクザ。抗争になればその場におるだけで価値がある男」

 大谷氏を古くから知る企業経営者はこう言う。

 翌日の5月8日、淡路島にある神戸山口組本部では、分裂後初めての定例会が開かれた。井上邦雄組長が登場すると、カメラのフラッシュが一斉に焚かれた。一方で任侠団体山口組の記者会見に出ていたはずの組長が、この定例会で姿を目撃され、動揺が走った。

 その翌日、今度は神戸市の篠原本町で、六代目山口組の定例会が開催された。思ったよりも報道陣が少ない。というのも、同じ神戸市内で、神戸山口組の中核団体、山健組の寄合(会合)があったためで、NHKはすべてのカメラを山健組前に集結させたという。そのカメラは、任侠団体山口組に加入したはずの組長2人が揃って歩いている姿を捉えたという。

「山健組は幹部・組員に猶予期間を与え、その間に戻って来た人間を不問にすると打ち出している。針のむしろだろうが効果はあった」(警察関係者)

 山口組の分裂劇は、下世話な好奇心をかき立てる格好の素材になっている。

●取材・文/鈴木智彦(フリーライター)

※週刊ポスト2017年5月26日号