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EU圏ではメジャーな「飲める温泉(飲泉)」。では日本の飲泉、メリット・デメリットとは?

5/16(火) 17:20配信

OurAge

「日本では『温泉』というと、伝統的に『お風呂として入る』ものですが、ヨーロッパの場合は違います」とは、水ソムリエ&飲泉師の竹村和花さん。「EU圏に拠点を移してすぐの頃、ドイツに住んでいた私は『今週末は温泉に…』と思って水着を持参してみると、そこは『飲む温泉』で、お風呂に入ることができなかった、という事が何度もありました」

この「飲む温泉」あるいは「飲める温泉」を活用したセルフ・トリートメントが「飲泉」だ。
「飲泉の場合、『お風呂』として温泉に入るのと違って『生きている温泉を、口から直接カラダの中に入れる』ため『温泉の持つ治癒力』をより強く実感する事ができます」

また「飲泉」には、適応症といって「〇〇に良い」とか「〇〇が改善される」といった医学的なメリットもあることを、EU圏では謳うことができるという。
「『飲泉』とは一言でいうと、『自然の作った効果的なサプリメント』なのですね。同時に『薬としての効果がある』ということは『毒で悪いものを殺す力もある』ということなので、用法・用量を守って飲むことが大事になります」

EU圏で「飲泉」は、高ナトリウム血症や高カリウム血症などの症状から日常的にドクター・チェックを受けている人を除き、気軽に健康づくりに活用することができるセルフ・トリートメント法なのだ。

◆ヨーロッパでは一般的な飲泉アクアリズム
「温泉を飲む『飲泉』へのアプローチはヨーロッパでは一般的で、温泉地で過ごすバカンスや保養・療養と組み合わせて様々なプログラムがあります。ドイツ・ブランドの入浴剤『クナイプ』も、自然療法と水を組み合わせたアクア・セラピーからきています」と、竹村さんは続ける。

また水中で流れるリラクゼーション音楽を聞きながら、ふわふわと水中浮遊するプログラムもあるそうだ。
「ヨーロッパの場合、温泉と水を日本ほど限定的に区別して考えることはなく、水タイプの1つとして温泉を捉えている傾向があります。そういう目線から、健康や美容に効果的な水を活用し、飲んだり入浴したりする『飲泉アクアリズム』が深く研究されています」

◆日本における飲泉のメリットとデメリット
「日本の温泉の場合、泉質タイプから言うと塩化物泉が非常に多く、『飲泉』には少し注意が必要です。塩分制限の必要な病態(腎不全、心不全、肝硬変、虚血性心疾患、高血圧など)やカリウム制限の必要な病態(腎不全、副腎皮質機能低下症)、さらに下痢、腎不全、甲状腺機能亢進症などの症状などで既にドクター・チェックを受けている方などは、『飲泉』には必ず主治医の指導に従って頂く必要があります」

また温泉に限らず、すべてのミネラルウォーターには、その水が生まれてくるまでに土の中の様々なミネラル成分が溶けこんでいるため、温泉成分にも注意が必要だと語る。

大切なことは、すべての温泉が飲めるわけではなく「許可を受けた温泉だけが飲める」ということ。飲んでも良い温泉には「飲泉」あるいは「飲泉できます」などと書かれており、「飲泉許可」があることが確認できる。

「『飲泉許可』は蛇口ごとに許可されるので、お風呂のお湯を直接飲むことはできません。『飲泉』(飲泉許可)とは、消毒しなくても安心して飲むことができる温泉だという証なのです。また1日に飲める温泉の量は500mlまで、と決められています」

最終更新:5/16(火) 17:20
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