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いきなり欧州挑戦も!? Jスカウトが争奪戦を繰り広げるU-17日本代表の大器

5/16(火) 6:30配信

SOCCER DIGEST Web

彼もまた、今季高校サッカーの目玉。

 今季高校サッカーの目玉選手は誰か。なかなか粒揃いだ。
 
 年代別日本代表の常連であるFW安藤瑞季(長崎総科大附)、中村駿太(青森山田)、DF阿部海大(東福岡)といった全国大会常連校の選手たちの名前が挙がる一方で、全国未経験ながらJスカウト陣の注目を集める選手も少なくない。今回はそのなかのひとり、大阪の新鋭・興國のU-17日本代表FW、大垣勇樹を紹介しよう。
 
 関西を代表するアタッカーには、すでにJリーグの複数クラブから練習参加の打診が殺到しており、無念の敗退となったインターハイ・大阪府予選でも、試合後にとあるクラブから新たなオファーが届いていたほどだ。
 
 類稀なセンスに加えて独特の野性味があり、単に目前の相手を抜き去るだけでなく、ゴールを視野に入れながらプレーできるドリブラーとして、高い評価を集めている。3年間の成長を見守ってきた内野智章監督は、現状の大垣をこう分析する。
 
「決定力も上がったし、ドリブルの仕方を工夫したり、ランニングの仕方を意識したことでスピードも上がった。マークを外す動きも良くなり、まだまだ『足りない』と言われがちだけれど、ちょっとだけ走れるようにもなったと思う」
 
 大垣本人も「プロに行きたい」「プロになる近道だと思って興國を選んだ」と、高卒即プロ入りへの意欲を隠さない。ただ、その「プロ」が「Jリーグ」を意味するかと言えば、必ずしもそうではないようだ。

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冬のスペイン遠征で高い評価を得て。

 きっかけは、興國の一員として参加した冬のスペイン遠征だった。
 
 現地で高評価を受けたことから、ビジャレアルやレバンテとの試合映像をドイツやオーストリアのクラブに送ったところ、複数のクラブからリアクションがあり、練習参加のオファーが舞い込んだのだ。いずれも名門に分類されるクラブからのオファーで「世界トップレベルのクラブで練習できるのは楽しみ」と胸を躍らせている。
 
 宮市亮(現・ザンクトパウリ)が中京大中京卒業後にすぐ欧州へ旅立ったときも話題になったが、Jリーグには、新人選手の獲得に際して年俸と支度金(契約金)を強く抑制するローカルルールがある。欧州クラブが本気で選手獲得を図った場合、金銭面では大人の選手の場合の比ではない格差が生じ、Jクラブがまるで太刀打ちできなくなるのが現状だ。
 
 もとよりサッカーのレベルで言えば、欧州が世界の最前線であるところに議論の余地はない。Jクラブの争奪戦になりそうな若きタレントが、またしても別の道を選んだとしてもなんら不思議ではないのだ。
 
 いずれにしても、可能性を残すU-17ワールドカップ日本代表入りを含め、大垣の今後は要注目と言えそうだ。
 
取材・文:川端暁彦(フリーライター)

最終更新:7/10(月) 15:05
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