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【緊急取材】人口最少の村で全国唯一の直接民主制は実現するか

5/17(水) 12:28配信

政治山

「村議会を廃止、「町村総会」設置検討を開始
離島を除けば全国で最も人口が少ない高知県大川村が、地方自治法に基づき村議会を廃止し、有権者が直接、予算などの議案を審議する「町村総会」を設置する検討を始めた。(毎日新聞)」

2017年5月1日、毎日新聞が上記のような記事を掲載したことで、高知県の山間にある大川村は全国の注目を集めました。

町村総会の実現は、住民による直接民主制の実施を意味するため、現状の議員を選ぶ間接民主制からの大きな転換と言えます。

地方自治法第94条には、町村は議会を置かずに総会を設けることができる規定があり、それが町村総会の根拠となっていますが、今現在、町村総会を導入している自治体は全国に一つもありません。

この記事により、地方における民主主義の新たな形を感じ取った我々、ユースデモクラシー推進機構メンバーは、記事が出てから5日後の5月6日から8日までの間、大川村の実態を確認すべく現地取材を敢行しました。

大川村の人口は約400人と、離島を除き全国で最も少なく、高齢化率は43.2%と全国平均の26.6%を大きく上回っています。また、村の面積は約95平方キロメートルと品川区の4倍の広さを有しており、村の端から端へ行くには山道を車で30分以上走る必要があります。

ピーク時の大川村の人口は約4,000人でしたが、白滝炭鉱の閉山や早明浦ダムの完成により、人口が急減しました。国策に振り回された自治体という意味では、以前レポートした夕張市との共通点が見られます。

なぜ、町村総会の導入が話題となったのか?

今回、大川村の町村総会が話題になった背景には、人口減少と高齢化により、議員のなり手がいなくなるという全国の過疎地域共通の危機感があったからだと考えられます。多くの人が大川村に日本の地方の未来を感じ取ったのかもしれません。

実際、町村総会の導入は、議員のなり手不足への対応という消極的な理由から出てきた選択肢であり、直接民主制を実現するという積極的な理由からではありませんでした。

実は、大川村で町村総会が話題になるのは、今回が初めてではなく、数年前にも検討されています。しかし、高齢者が総会に参加するための交通手段の確保など、物理的な障害が課題となり、議論が立ち消えになったという経緯があります。

以前、町村総会が話題に上がった時以上に、現状が切迫しているのは間違いありませんが、様々なメディアが印象づけているように、大川村が町村総会の導入を具体的に検討しているかといえば、そうではありません。

村長はインタビューにおいて、「議会維持があくまでも前提、町村総会は研究段階」と明言されていました。

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最終更新:5/17(水) 12:28
政治山

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