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苦戦するヤクルトに希望の光。合言葉は「石山と秋吉につなげ」

5/17(水) 8:10配信

webスポルティーバ

 今シーズンのヤクルトは序盤で優位に試合を進めていても、見ていて息苦しくなる展開が実に多い。追加点の絶好のチャンスを潰したかと思えば、エラーや四球が重なりたちまち絶体絶命のピンチ……。このような絶え間ないストレスからファンを解放してくれるのが、セットアッパーの石山泰稚とクローザーの秋吉亮のふたりである。

■名コーチが分析。山田哲、筒香の不振は本当に「WBC後遺症」なのか

 5月16日現在のふたりの成績を見てみたい。

石山/17試合/0勝1敗11ホールド/防御率3.00
秋吉/17試合/4勝2敗5セーブ/防御率2.60

 数字だけを見れば決して圧倒的なわけではないが、8回を任される石山の真っすぐを見たときの安心感。なにより、17試合に登板していまだ1本のホームランも許していない。そして9回に淡々とマウンドに上がり、抜群の制球力で試合を締める秋吉の安定感。開幕から苦しい戦いの続くチームにあって、石山と秋吉は広大な砂漠のなかに見つけたオアシスのような存在なのである。

 石山の投球を語る上でポイントになるのが、“真っすぐの質”だ。球速は147~150キロと特別速いわけではないが、ボールのキレがいいのだろう。奪三振は投球回(18回)を上回る22個を記録している。伊藤智仁投手コーチは今季の石山について、次のように語った。

「シーズンオフのトレーニングが万全だったんでしょう。春のキャンプからすこぶる質のいいストレートを投げていました。当初は先発ローテーション候補でしたが、このストレートを生かすにはリリーフだろうと思い、配置転換を決めました」

 石山自身も「真っすぐがよくなったことがいちばん大きくて、トレーニングの成果ですね」と話し、こう続けた。

「去年、肩とヒジをケガしてしまい、一軍でまったく活躍できなくて……。これではダメだと思い、オフに体づくりを一からやり直したんです。筋量を増やすのが目的で、そのために筋トレやランニングの強度を高めました。一歩先を目指そう、もっと追い込んでトレーニングをしよう、と。今まではトレーニングをしても100%の手前で自己制御していた部分があったのですが、それでは進化しないですし、1年間を戦える体にはならないですから」

―― ここまでは奪三振の多さと、テンポのいい投球が印象的です。

「テンポはそこまで意識していないんですけど、ランナーを出さないとか、四球を少なくするとか、当たり前のことを当たり前にやって抑えたい。三振は取ることで流れが変わることがあるので、狙いにいくときはあります。ただ、今はオフのトレーニングの貯蓄じゃないですけど、自分の納得いくストレートを投げられていますが、シーズン中はオフのように追い込めないので、どこまで今の状態が続くのか……本当に悩んでいます」

 そう不安を口にする石山だが、橘内基純(きつない・もとずみ)トレーナーは「体の柔軟性が変化しないよう、また筋力の低下を抑えられるよう、シーズン中のレベルアップを図ったトレーニングをしています」と教えてくれた。

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