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【90年代スニーカー再考】バスケブーム世代が語る『NIKE AIR ZOOM FLIGHT 95 HI』

5/18(木) 8:10配信

@DIME

 ナイキの『AIR MAX 95』や、リーボックの『INSTAPUMP FURY』といった誰もが知る名作が牽引し、社会現象にもなったハイテクスニーカーブーム。NBA人気に伴う『AIR JORDAN』シリーズの流行。90年代は、現在でも愛され続けているスニーカーが数多く生まれた。90年代とはスニーカーにとってどのような時代だったのか。識者の証言とともに検証していく。

【写真】バスケブーム世代が語る『NIKE AIR ZOOM FLIGHT 95 HI』

 今回、話を聞いたのは、「SKIT(スキット)」代表の鎌本勝茂(かまもと・かつしげ)さん。貴重なヴィンテージやユーズドモデルから、話題の新作、レアな海外限定モデルまで幅広く展開している「SKIT」は、海外のスニーカーフリークも足を運ぶ人気ショップだ。

 1978年生まれの鎌本さんは、高校時代にハイテクスニーカーブームが直撃した世代。しかしご本人いわく「メインストリームとはちょっとズレていたかもしれない」とのこと。

鎌本さん:3on3(スリーオンスリー)とか、ストリートバスケットボールのブームがあり、「スラムダンク」の連載が始まって、学生の頃はストリートのバスケットボールにのめり込んでいました。BS放送ではNBAが、毎日当たり前のように放送されていましたし、1992年にはドリームチームが話題になったバルセロナ五輪もありました。バスケットボールがすごく盛り上がっていた時期ですよね。僕は出身が青森なんですが、当時ストリートでバスケできるようなところがなくて、リングのようなものを自作したりしていました。で、やっぱり雰囲気を出したくなって、BS放送などで当時かかっていた音源を探すようになったんです。テレビに映った楽曲名をメモってCDショップに行くと、その頃はヒップホップというくくりではなく、ブラックミュージックとカテゴライズされていたところに目当てのものがありました。

 やがて音楽の虜になった鎌本さん。当時はストリートファッション誌が全盛で、多くの人が情報源、お手本としていたが、鎌本さんが最も影響を受けたのは、レコードやCDのジャケットにあったアーティストたちのスタイル。

鎌本さん:ストリートファッション誌も読んではいましたが、自分が好きなバスケットボールと好んで聴いていた音楽とはズレていたというか。音楽を追求していくなかで、なんかメインストリームを外れていってしまった感じですね(笑)。

 17歳の冬休み、18歳の夏休み、冬休みは、東京に来て吉祥寺のスニーカーショップでバイトをしていたという鎌本さん。90年代の思い出の一足はナイキの『AIR ZOOM FLIGHT 95 HI』だそう。

鎌本さん:NBAのスタープレーヤーだったジェイソン・キッドのプレースタイルが大好きで、どうしても履きたかったんです。ミッドカットのほうが主流だったんですが、なかなか手に入れることが難しくて。ハイカットも当時はプレミアム価格になっていて、普通に買おうとすると4~5万円。学生に買える値段じゃない……。その頃は並行輸入をやっているショップがめちゃくちゃ多かったんですが、その分閉店するショップもたくさんあって。閉店セールを狙って9800円ぐらいで買いました。デザインも凄く90年代的な感じがありますよね。今見るとこれが5万円もしたの? って思いますし、コーディネートは明らかにしにくい(笑)。

 店頭に並んでいる商品はもちろん、雑誌の広告の表示にもプレミアム価格が付いているのが当たり前だった時代。ハイテクスニーカーブームの真っ只中にいたとはいえ、掘り出し物以外は手が届かなかった。

鎌本さん:ファッションのメインストリームからズレていたとはいえ、『AIR MAX 95』とかはもちろん気になっていました。ただ、当時はとても買える値段じゃなく……。閉店セールを狙って掘り出し物を探したり、人気は高くなかったけど自分の趣味に合うモデルを選んだりという感じでしたね。Commonが「Can I Borrow a Dollar」というアルバムでナイキの『AIR FORCE 1 MID』を履いているのを見つけたときは、同じものがどうしても履きたくて探しました。90年代の終わり頃から2000年代初めには『AIR FORCE 1』が大ブームになりましたけど、当時はエア マックス シリーズに比べたら全然安く買えたんですよ。それでもセール狙いでしたけどね。

 バスケットボールと出会い、それをきっかけに音楽への興味が湧き、両方のカルチャーがスニーカーへと繋がっていった。鎌本さんがたどった道も間違いなく90年代的といえるはず。

■問い合わせ先
SKIT東京・吉祥寺店
電話:0422-47-6671

取材・文・神津文人(こうづ・ふみひと)

@DIME編集部

最終更新:5/18(木) 8:10
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