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AOLとヤフーは果たしてうまく融合できるのか?:両社のアドテク資産を統合するオースの課題

5/19(金) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

クリスマスツリーの電飾を片付ける作業をはいつでも面倒だが、これと同じことをアドテクでやると想像してほしい。ベライゾン(Verizon)はまさにそんな課題に直面している。

テレコム複合企業のベライゾンは、2017年6月末までに約45億ドル(約4900億円)の米ヤフー(Yahoo!)買収を完了したのち、米ヤフーとAOLを合わせた新ブランド、オース(Oath)を創設する。ケーブルテレビ、インターネット、およびモバイルにおけるベライゾンのユーザーデータも取り込むオースは、事実上、アドテク分野でGoogleとFacebookをてこずらせる存在になることが期待される。

話としては素晴らしいが、実際にはそうはならないだろうというのが業界ウォッチャーたちの見方だ。オースは、ヤフーとAOLが開発したものや買収したものなど、アドテクの部品を何十個も寄せ集めた企業になる。両社はもともと統一されたプラットフォームの構築に苦戦していた。そのうえでこの合併という課題が加わると、最高幹部たちのポジション争いもあって、GoogleとFacebookにさらに後れを取る恐れもある。

オースは結局のところ、過去のアドテクの亡霊たちがひしめくカオスマップを自らの内に抱え込むことになる。

それは、まるで同じことの繰り返しだ。米ヤフーとAOLは、ベライゾンによる買収の前に、それぞれが買収したものの統合をまだ進めている最中だ。さらに、両社が買収した会社のなかには、自分のところの買収手続きが完全に終わっていないところもある。たとえばモバイル分野なら、米ヤフーが買収したフラーリー(Flurry)は、ピンチ・メディア(Pinch Media)と合併。AOLが買収したミレニアル・メディア(Millennial Media)も、モバイルエクスチェンジのネクスエイジ(Nexage)とジャンプタップ(Jumptap)を買収。動画も同じだ。AOLはアダプティービー(Adapt.tv)を、米ヤフーはブライトロール(BrightRoll)を買収している。

「どちらの会社も最高な(プログラマティック)ソリューションを持ち合わせていないので、ベライゾンが米ヤフーとAOLをひとつにして、そこから完全なスタックを作るのは間違いない」と、米ヤフーとAOLの両方に詳しいあるアドテク会社のCEOは述べた。「AOLの課題は、手に入れたバラバラのピースをひとつにすること。そしてさらに、規模で大幅に上回る米ヤフーを受け入れることになる。今後数年間、統合を目指して苦労することになるだろう」。

プログラムコードを統合すれば済む話ではない。人材や組織の管理体制、社風の統合はまた別問題だ。

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