ここから本文です

福田正博も期待。「U-20W杯を戦う代表は、新・黄金世代になれる」

webスポルティーバ 5/19(金) 8:10配信

 また、SBの初瀬亮(G大阪)にも期待している。両足で高い精度のキックを蹴ることができ、今シーズンからトップチームでの出場機会を増やしている選手だ。タレントが不足している日本サッカー界のSBにあって、久しぶりに突出した才能に恵まれた初瀬には、この大会を飛躍の契機にしてもらいたい。

 中盤では、今季Jリーグで最も勢いに乗っている堂安律(G大阪)に注目している。話題性では久保に先をいかれているが、チームの攻撃の要は紛れもなく堂安だ。

 彼の最大の特長はボディバランスにある。一般的に、人は必ず左右どちらかに偏った姿勢を取るため、筋力は左右均等に発達していない。だが、堂安はプレー時の姿勢が美しく、バランスよく筋肉がついている。172cmの身長でも体に厚みがあり、体の大きな選手との接触プレーでも簡単に倒れない。Jリーグで3試合連続ゴールを決めた勢いを、世界の舞台でも継続して発揮してほしい。

 他にも、ドリブルが得意な三好康児(川崎)、タテへの突破力のある遠藤渓(横浜FM)、FWには体を張ったポストプレーができる小川航基(磐田)やスピードが武器の岩崎悠人(京都)など、今後の日本代表を背負っていくだろう人材は多いが、あえてこのチームの不安要素を挙げるなら、左利きの選手が多いことだ。

 左利きの選手がいないチームからすれば贅沢な悩みだが、CBの中山、MFの堂安、三好、FWの久保と、レギュラー格に4人も左利きの選手がいる。左利きが重宝されるのは、ボールの持つ位置やパスが出てくる角度、視野などが違うため、右利きの選手が大多数を占める試合ではアクセントになるからだ。しかし、これだけ左利きの選手が多いと、相手もそこに順応してしまうため、左利きのメリットが減ってしまう恐れがある。

 どういったメンバーを組むかは内山篤監督の采配次第だが、私個人としては彼らをターンオーバー制で起用するのではなく、メンバーを固定して戦ってもらいたいと考えている。彼らは3年後の東京オリンピックの主力であり、これからの日本代表を担う逸材だ。今後のW杯を意識した長期的な視野を持ち、メンバーを固定して戦うことで、左利き選手の多さを活かせるスタイルを構築してもらいたい。

 これまで、U-20日本代表がW杯で残した最高成績は、1999年ナイジェリア大会の準優勝だ。当時の大会名は「ワールドユース」だったが、小野伸二、高原直泰、小笠原満男、稲本潤一、曽ヶ端準、遠藤保仁などの「黄金世代」の快進撃は、まだ現役選手だった私も大いに刺激を受けた。

 今回のU-20日本代表チームは、J1リーグでプレーする選手が多く、国際大会でも同年代の選手たちに怯(ひる)まないだけのキャリアを積んでいる。また、この世代の海外の選手たちは、自分の能力を有力クラブに認めてもらうために個人技に走る傾向が強い。

 それだけに、個の力が高く、経験値もあるU-20日本代表が組織力を前面に打ち出して戦えば、黄金世代が残した成績を上回ることも十分に可能だ。彼らが、「新・黄金世代」として日本サッカーの歴史に新たな1ページを刻むことに期待している。

津金壱郎●構成 藤田真郷●撮影

2/2ページ

最終更新:5/19(金) 8:10

webスポルティーバ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Sportiva

集英社

Sportivaムック
4月13日発売

定価 本体1,472円+税

フィギュア特集
『羽生結弦 平昌への道』
■ヘルシンキの激闘
■宇野昌磨、本田真凜ほか