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アイスランドの海へと繰り出し シロナガスクジラをウォッチング!

5/21(日) 12:01配信

CREA WEB

#124 Húsavíkフーサヴィーク(アイスランド)
アイスランドと日本をつなぐ意外な奇縁とは?

 遠く離れた極北の地というイメージがあるアイスランド。日本とは縁遠い国かと思いきや、意外なつながりがあるのです。

 日本の周辺ではユーラシアプレート、太平洋プレート、北米プレート、フィリピン海プレートの4つが押し合いながら海溝へと沈みこんでいます。

 一方、アイスランドはユーラシアプレートと北米プレートがぶつかって盛り上がり、海嶺となった地勢。つまり、日本で地球の奥深くへとプレートが沈み、移動してふたたび生まれる場所がアイスランド。

 そして、日本とアイスランドはどちらも火山国。どちらの国も温泉パラダイスです! 

 全国に温泉が分布し、温泉プールは約170も。驚くべきは、温泉施設のほとんどと、住居などの建築物の約90%の熱源に地熱を利用していること。氷河の雪解け水などを利用した水力発電もさかんで、サスティナブルなエネルギー供給システムが構築されているのです。

 今回は、第2の都市であるアイスランド北部のアークレイリから、スキャゥルヴァンディ湾の東海岸にある港町フーサヴィークを目指しました。“ホエールウォッチングのキャピタル”と呼ばれる町で、人口はわずか2200人足らず。スウェーデンのバイキングが870年に初めて入植した、アイスランドのはじまりの地です。

極寒仕様の装備に身を包むいざ北極海クルーズへ!

 アークレイリから車で1時間少々。車窓から見えるのは、荘厳な氷山や湖のように穏やかなフィヨルド、そして4月後半だというのに凍てついた小さな湖……。

 雪から顔を出した茶色の土と、長い月日を経た溶岩の平原や氷河が削った岩壁のグレイ、残雪の白。渋い色合いの光景が広がっています。雲の流れが速く、力強い光の筋が差し込んだり、太陽が雲間に隠れて薄暗くなったりと、風景の表情がくるくると変わります。

 フーサヴィークに到着し、いざ、ホエールウォッチングへ! 今回のお目当ては世界最大の動物、シロナガスクジラです! ザトウクジラならハワイや沖縄でも会えますが、孤高のシロナガスクジラが高確率で見られるなんて、まるで夢のよう! 

 スキャゥルヴァンディ湾から極寒の北極海へ向かってクルーズするのですから、装備はがっちり。ウォータープルーフの厚手のつなぎに、底の分厚い長靴、温めておいた手袋にゴーグルにキャップ。

 乗り込んだゴムボートはゾディアックのような機動力のあるタイプで、シートはまたがるような形になっています。

 出船後、湾内は穏やかだったのですが、外洋に出た途端に海はいきなり牙を剥いてきました。北極海の冷たい波しぶきがじゃぶじゃぶと打ち付け、ボートは揺れに揺れて、そのたびに首はがくんがくん。まるで洋上の過酷なロデオゲームで、シートの形にしごく納得した次第です。

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最終更新:5/22(月) 11:26
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