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30年間土俵に立ち続ける46歳力士 序二段600勝の大記録

5/22(月) 11:00配信

NEWS ポストセブン

 幕内上位の取組に送られる大歓声とは無縁のところで今5月場所、“大記録”が打ち立てられた。

 歴代単独トップとなる「通算在位187場所」──。実は、その記録を達成した現役最年長力士は、幕内、十両はおろか幕下の土俵にすら一度も立ったことのない序二段の力士なのである。一体、何者なのか。

 立浪部屋の華吹(はなかぜ)、46歳。1986年3月場所に初土俵を踏んで以来、30年以上にわたって土俵に立ち続けてきたが、最高位は三段目。それでいながら、西の序二段28枚目で迎えた今場所をもって、歴代最多となる通算在位187場所の記録を打ち立てた。相撲担当記者は語る。

「協会には約700人の力士が所属し、そのうち幕内力士は42人(約6%)。関取と呼ばれる十両以上でも70人(約10%)しかおらず、9割は幕下以下の力士で構成されています。

 幕下以下の力士には関取や親方の付け人、部屋のちゃんこ番などの仕事がある。角界には入門年齢の制限はあるが定年はなく、成績不振でも辞める必要がない。だから、親方や関取を支える役回りで現役を長く続ける力士もいます。華吹もそうした力士の一人です。

 その一方で、相撲協会では幕下以下の力士を大きく取り上げることがタブー視されている。そのため、部屋の運営を支える存在であるにもかかわらずスポットが当たることがない。だから“大記録”が広く知られずに打ち立てられたりするのです」

 場所前に、華吹と同期で初土俵を踏んだ北斗龍(三段目、山響部屋)が引退。それによって華吹は通算在位単独トップとなったわけだが、やはりほとんど注目されていない。

 それでも、華吹の積み上げた“戦績”は相当なものだ。春場所終了時点での現役力士の通算勝ち星ランキングを見てみると、華吹は錚々たる面々に混じってトップ20に名を連ねている。

 優勝37回の白鵬が1021勝でトップ、稀勢の里は777勝で4位のところ、関取にすらなったことがない華吹は11位となる605勝(670敗)をあげているのだ。この数字は短命横綱に終わった大乃国の560勝(319敗)をも上回る。師匠である立浪親方(元小結・旭豊)はこういう。

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