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【よくわかる講座:人材派遣】人材派遣の「戦略的活用」

5/22(月) 7:30配信

日本の人事部

(1)「雇用ミックス」で業務の効率化、人件費の変動費化を進める

●派遣スタッフを専門的業務に充てるなど、各々の人材の特性を理解し、適した業務を割り振る

近年、正社員以外の雇用形態の多様化が進み、さまざまな種類の人材を組み合わせて業務効率を向上させ、それを基に人件費の変動費化を進め、自社の人事戦略を構築する「雇用ミックス」の考え方が主流になってきた。人件費が固定化してしまう正社員の数を抑制し、売上や業務の繁閑、仕事の量に合わせ、派遣スタッフのほか、契約社員やパートタイマー、アルバイトなどの「フロー人材」を活用することで、人件費をコントロールすることが可能となる。一方、正社員はコアとなる主力業務に注力するという構図だ。

「雇用ミックス」を進める場合、それぞれの人材の特性を理解し、それに適した業務を割り振る必要がある。例えば、正社員と派遣スタッフ、契約社員、パートタイマー・アルバイトを「雇用ミックス」した場合、次のような業務を適用するのが効率的である。

【雇用ミックスにおける業務分担の考え方(例)】
正社員/戦略業務/長期雇用を前提とし、戦略業務を充てる
派遣スタッフ、契約社員/専門的業務・定型業務/専門特化した業務、定型的な業務を充てる
パートタイマー、アルバイト/定型業務・作業/短期間でスキルを習得できる定型業務や作業を充てる

この中で、注目を集めているのが派遣スタッフだ。派遣スタッフはパートタイマーやアルバイトと比べると、「派遣元企業においてビジネスの基本的なトレーニングが施されている」「社会経験が豊富である」「高いスキルや専門性を持っている」などのメリットがある。一方、正社員と比べると「雇用責任は派遣元企業が負う」「採用から配置までの手間・コストが省ける」「総額人件費が軽減できる」などのメリットがある。派遣の対象業務が原則自由化される中で、さまざまな分野・業務・職種において、派遣スタッフのさらなる活用が期待されている。

(2)雇用ミックスのポイント

●「ジョブデザインの明確化」「マネジメント体系の複線化」

雇用ミックスを進め、それを企業の人材戦略のコアとする場合には、「ジョブデザインの明確化」と「マネジメント体系の複線化」が重要なポイントになる。

「ジョブデザインの明確化」とは、誰にどのような仕事をさせるかを適切に決めること。そのためには、下記のようなステップを踏み、各仕事のジョブデザインを明確に行うことが肝心である。

 1.組織内のさまざまな仕事をいろいろな観点(貢献度、重要性、戦略性、創造性など)から分類する
 2.各仕事に求められる能力、スキル、専門性などを明確にし、具体化させた上で、各仕事の「デザイン」を描く

また、組織を構成するさまざまな人材を活用するには、それぞれに合ったマネジメント体系が必要になる。それが「マネジメント体系の複線化」だ。求められる業務や役割が違うため、パートタイマー・アルバイトを管理する方法と、派遣スタッフを管理する方法は自ずと違ってくる。また、正社員と同じ方法でマネジメントするわけにもいかないだろう。それぞれの人材特性、求められる業務・役割に合った管理手法を確立し、複線型でマネジメントしていくことが望まれる。

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最終更新:5/22(月) 7:30
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