ここから本文です

【京都】闘莉王がFW起用への胸中を語る「守備陣を楽に、相手に怖さを」

5/22(月) 17:40配信

SOCCER DIGEST Web

元日本代表DFの前線起用後は8戦負けなし!

[J2リーグ15節]東京V 1-2 京都/5月21日/味スタ
 
 京都サンガが誇るJ2屈指のダブルハイタワー、田中マルクス闘莉王とケヴィン・オリスの2トップが、上位・東京ヴェルディとの一戦でも猛威を振るった。
 
「相手にボールを回され、暑さもあるなかで走らされて厳しい前半だった」と京都の布部陽功監督が述べたように、前半は好調のホームチームを相手に劣勢を強いられる。40分には東京Vのドウグラス・ヴィエイラに先制点を許し、前半を折り返した。
 
 迎えた後半、空中戦に抜群の強さを誇る闘莉王(185センチ)とオリス(192センチ)のコンビを軸に、京都が徐々にペースを掴む。49分、56分、59分と、ふたつのターゲットめがけて繰り出すロングボールから、立て続けにチャンスを作った。
 
 そして流れが傾き始めた67分、同点に追いつく。オリスがハイボールの競り合いでラフなチャージを受け、FKを獲得。キッカーの石櫃洋祐が蹴った絶妙なボールに、本多勇喜が頭で合わせてネットを揺らした。
 
 試合を振り出しに戻した京都はさらに80分、闘莉王からボールを受けたベルギー産ストライカーが右足を強振。地を這う鮮やかなシュートをゴール右に突き刺さした。
 
 持ち前の縦に速く、パワフルな攻撃をツボにはめ、京都が見事に逆転勝利。闘莉王のFW起用を決めた8節の愛媛戦から、じつに8戦負け知らず(4勝4分け)の快進撃だ。

日本代表戦を彩る美女サポーターたち

戦術にさらなる磨きをかけ、8年ぶりの昇格を掴むか。

 試合後、京都自慢の2トップについて指揮官は「ケヴィンは高さ、闘莉王は高さに加えてポジショニング。このふたりを前線に置くことで、主導権を握れる」と説明した。
 
 実際、この試合で際立っていたのは、元日本代表戦士の柔軟な動きだ。基準点として振る舞うオリスに合わせ、絶えずポジションを調整し、巧みにボール引き出しては好機を創出していた。
 
 布部監督は闘莉王について、「京都の強みを考えた上で前線に置いている。多くのフォワードがいるなかで、練習でも彼の(FWとしての)得点感覚やセンスを感じる」と称えた。さらに「一時的ではなく、完全なるコンバート」と、本来のCBではなく、今後も前線での起用を考えていると述べた。
 
 その言葉を記者から耳にした闘莉王は「自分ではフォワードだと思ってないんですけど」と戸惑いを見せつつも、「とりあえずみんなの起点になる。守備陣を楽にする。相手に怖さを与える」と、自身の役割を語った。そして、「みんなを楽に、伸び伸びとやれるように気を使うことは、ディフェンダーの時と変わらない」と付け加えている。
 
 また、サイドハーフとして巨漢2トップをフォローする小屋松知哉も「チームとしてはあの形(闘莉王のFW起用)でずっとやってきて、徐々にみんなも合うようになってきた。課題はまだまだありますけど、チームのみんなで共有しながら戦い、結果に繋がっている。プラスに働いていると思います」と、現在の戦術に好感触を得ているようだ。
 
 8戦負けなしで好調を維持しているものの、上位進出を果たすためには「引き分けが多いので、勝ち切りたい」(同点弾の本多)。アウェーで好調チームをも撃破し、自信を深めた“ハイタワー戦術”。さらなる磨きをかけ、8年ぶりのJ1復帰に邁進する。

取材・文:志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

最終更新:5/22(月) 17:55
SOCCER DIGEST Web