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個人投資家が狙っている年利10%超のソーシャルレンディングとは?

5/22(月) 9:10配信

HARBOR BUSINESS Online

FinTechブームを受けて今、ソーシャルレンディングが急成長を遂げている。発展途上国の資金ニーズに応える高利回り商品など、注目の商品を一挙公開!

◆“貸し付け”で年150万円稼ぐ個人投資家も!

“貯金感覚”で10%の利回りをゲットできる金融商品があると言ったらどう思うだろうか? その正体は「ソーシャルレンディング(SL)」。すでにご存じの人も多いだろう。お金を借りたい人と貸したい人とを結びつけるサービスだ。国内では「maneo」が先行して’08年からサービスを開始。当初はネット上の個人間金融のプラットフォームとして注目を浴びたが、近年の「FinTech」ブームに乗って参入企業が急増した結果、サービスが多様化。SL事業者が小口投資家の資金を束ね、資金需要者に貸し付けて利息収入から分配金を出すタイプのファンド型商品へと進化しているのだ。SL専門の比較サイトを運営するクラウドポートの藤田雄一郎社長が話す。

「SLの取扱高は昨年、1.7倍に拡大。このままいけば、今年は1000億円の大台を突破するでしょう。急速に市場を拡大するSLのなかで昨今、主流になっているのは事業者向けにお金を貸すファンド。貸付先は中小企業や海外の企業までさまざまです。このマイナス金利下では利息収入などたかが知れていると思うかもしれませんが、当社がカバーしている18のSL事業者の全ファンドの平均利回りは8.15%になります」

 その高利回りは魅力的。だが、ここで一抹の不安が……。高い利回りを実現するには、SL事業者の利益分の金利を上乗せした利率で貸し付けなければならないからだ。仮に貸付金利を10%とすれば、銀行からはるかに低利で借りられそうだが……?

「銀行は基本的に実績や担保がないと融資してくれません。さらに、短期・少額の融資は敬遠する傾向にあります。SLはそうした銀行がカバーしきれない資金需要をターゲットにしているため、高い利率を設定できるのです。例えば、中古マンションを仕入れてリノベーションしたうえで売却するビジネスを展開している企業に対して、銀行はなかなか物件購入資金を融資してくれません。中古だと上物の資産価値をほぼゼロと見積もるからです。しかし、実際にはそうしたビジネスで20%以上の売却益を出している企業もある。一方で、海外に目を向ければ、20%を超える利率でもお金を貸してほしいという事業者がいくつもある。高成長が続く発展途上国では、その利率を上回るリターンを生み出すビジネスがまだまだある」(藤田氏)

 利率の高さに比例して貸し倒れのリスクも高まりそうなものだが、「当社がカバーしているSL事業者の貸倒率は0%」(同)。このように利回りと比較して低リスクであるため、SLに運用資産のすべてをつぎ込む猛者まで現れているのだ。その代表格が、SL業界の著名投資家・ファイアフェレット氏。

「株、FXなどで400万円ほど損して自分の投資センスのなさに気づかされたときに、SLに出合ったんです。以来、コツコツと資金を移していって、今では約2000万円をSLで運用しています」

 同氏が“SL投資”を開始したのは’11年のこと。’14年には含み損を抱えていた投信を解約して、すべての運用資産をSLに集中。以来、年平均7%以上のリターンを確保しているという。昨年のリターンは実に154万円!

◆発展途上国の債権回収支援で利回り11%?

「株やFXは値動きが気になってしまいますが、SLはお金を入れたら完全に放ったらかし。精神衛生的にもSLは魅力的です(笑)」

 そう話すファイアフェレット氏は、貸し倒れリスクを勘案して、ローリスクで利回り5~7%の商品を7割、ミドルリスクの利回り8~10%程度の商品を3割というバランスでポートフォリオを組みながら運用している。その中から、今回は初心者のためにオススメのSL事業者と商品をセレクトしてもらった。(記事最後に掲載)

「SL事業者は個人的に使い勝手のいい業者をセレクトしました。商品のほうは、私が実際に投資しているものです。クラウドバンクの中小企業支援型ローンファンドは担保を取って中小企業に運転資金を貸し付ける商品。オーナーズブックおよびSBIソーシャルレンディングの商品は抵当権を設定したうえで不動産取得費用を貸し付ける商品なので低リスクのため、初心者にはオススメ。ただ、興味深いのはクラウドクレジットの商品です。発展途上国の中小企業や債務者を支援するファンドは他社にない商品で利回りも魅力的」(同)

 特に目を引く「ペルー小口債務者支援プロジェクト」という商品は、ペルーの小口の不良債権を買い取って債権回収を行うプロジェクトに資金を拠出するファンドだ。11%超の高い利回り設定だが、クラウドクレジットの杉山智行社長によれば、「1号ファンドの運用を開始してから約3年間、想定通りのリターンを獲得している」という。ただし、すべての商品が必ずしも、期待値通りのリターンを得られるわけでもない点は要注意。

「当社では海外の資金ニーズと日本の投資家をマッチングさせる商品の開発に注力しています。発展途上国のノンバンクなどに貸し付けるファンドもあるため、ハイリスク・ハイリターンとなりがち。運用中の商品の5%弱に元本割れのリスクも生じています」(杉山氏)

 曰く、「5%弱」という元本割れのリスクはSL業界で最も高い水準。裏を返せば、“ほぼすべて”の商品は高い利回りをキープしているとも言える。これで10%超のリターンが得られるならば……大いに投資する価値あり!

◆ファイアフェレット氏オススメのSL業者5選

・マネオ

成立総額:703億円

’08年にサービス開始したパイオニア企業で、業界2位。他のSL事業者にプラットフォームを提供しているため、取り扱うファンドも豊富

・クラウドバンク

成立総額:134億円

日本クラウド証券が運営。証券会社系列であるため、中小企業支援ファンドから上場企業のM&A資金を融資するファンドまでさまざまな商品が揃う

・LCレンディング

成立総額:79億円

不動産会社を傘下に持つJSDAQ上場のLCホールディングスが運営する不動産特化型SL。LCホールディングスのサブリース保証がつく点に特徴あり

・オーナーズブック

成立総額:16億円

国内不動産に特化。特定の物件に絞ってファンドを組成。不動産・金融のスペシャリストを揃えたロードスターキャピタルが運営

・ガイアファンディング

成立総額:34億円

日本以上に透明性、流動性が高いとされる米国の不動産市場に特化。不動産事業者に仕入れ資金を融資する利回り5~10%のファンドを運用

◆ファイアフェレット氏が投資する注目SL案件5選

・ペルー小口債務者支援プロジェクト[クラウドクレジット]

期待利回り:11.4%

運用期間:約3年

為替ヘッジあり・なし

クラウドクレジットが創業時から手掛けるファンド。同社の現地法人がペルーの小口不良債権を額面の数%で購入し、その回収を現地の大手サービサーと提携して行う資金を融資。5月にはペルーの税制改正に伴い、期待利回りを上回るリターンが!?

・中小企業支援型ローンファンド[クラウドバンク]

目標利回り:6.5%

運用期間:約1年

担保・保証あり

日本経済を支える中小企業の運転資金等を融資するファンド。債権譲渡担保と融資先の経営者の第三者連帯保証をつけてリスクをヘッジ。現在募集中のものは、リース事業を手掛ける企業に融資するもの。収納代行会社をかませることでもリスクを縮小

・東京都○○区オフィス第△号ファンド[オーナーズブック]

予定利回り:4.5~10%

運用期間:6か月~1年

担保あり

オフィスビルやマンションを中心に2つの物件に投資するファンド。小口資金で都内優良物件の小口オーナーになるという点で、厳密にはクラウドファンディングに該当。優先して弁済を受けられる銀行のシニアローンをかませてファンドを組成

・オーダーメード型ローンファンド[SBIソーシャルンディング]

予定利回り:3.5~10%

運用期間:3~36か月

担保あり・なし

「オーダーメード型」として「不動産バイヤーズファンド」など、さまざまな商品がある。なかにはテレマティクスローンファンド(フィリピンのタクシードライバー支援)という特色ある商品も。ファイアフェレット氏は「大型の商品がオススメ」と話す

・テキサスローンファンド[ガイアファンディング]

予定利回り:9~10%

運用期間:8~16か月

担保あり

米国テキサスの不動産の仕入れ資金を現地不動産事業者に融資するファンド。取得不動産を担保に取るため低リスク。転売益を原資に返済が実施されるため、期限前返済となるケースも。その場合、利息の発生が返済日までとなるため利回りは流動的

※5月9日時点の情報を参照

【藤田雄一郎社長】

サイバーエージェントを経て独立。ソーシャルレンディング会社「クラウドバンク」の立ち上げに参画した後、専門比較サイト『CROWDPORT』を立ち上げた

【ファイアフェレット氏】

株・FX・投信などで400万円の損失を出したことをきっかけに、ソーシャルレンディングでの運用を開始。現在2000万円の資産を、年7%以上の利回りで運用。「ソーシャルレンディング赤裸々日記」

取材・文/ソーシャルレンディング取材班

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