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Vice media、エンジニアチームを2年で「5倍以上」に拡大:読み込み遅延の解消をめざして

5/23(火) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

VRやAI、またボットのようなプロダクトが盛り上がりを見せているなか、「Webページの読み込みを高速化する」ことは過去の問題であり、ローテクだと考える人も多いかもしれない。しかし、実際にはページ読み込みの遅延は、依然として大きな悩みのタネであり、ユーザーが離れないように、パブリッシャーは常に気を配らなければならない状況だ。

Vice Mediaは、この頭痛のタネを取り除くべく、自社の技術を強化し、読み込み時間の妨げとなっているタグを制御・隔離し、遅いベンダーとの契約を差し戻し、オープン取引を行う入札者への依存度を減らした。こうした取り組みによって、Viceはページ読み込み時間の平均値を50%、広告の読み込み時間の平均値を80%削減したという。

「読み込みのスピード向上に関係する要素は複雑なことだらけで、最適化の方法を知るためには本当に深いところまで潜らなければならない」と、プロダクトのバイスプレジデント、ドレイク・マーティネット氏は語る。

多くのバブリッシャーは単に、もっとも大きな遅延を引き起こしている広告を特定・ブロックするために必要十分な技術をもっていない。しかし、企業として成長したViceは、そうした技術を確立するために多額の投資を行った。2年ほど前のViceにはエンジニアは10人もいなかったが、現在は50人以上が在籍している。エンジニアリングチームの規模を拡大することで、Viceは独自のCMS(コンテンツ管理システム)とビデオプレイヤーを開発することができた。

処理システムを細かく切り分ける

自前のシステムを開発したことで、エンジニアはバックエンド側の制御を行うことも容易になったが、これは、スピードの向上を図るうえで多くの選択肢ができたことを意味する。Viceはこの制御にあたり、非常に限定されたタスクの処理に特化した一連の「マイクロサービス(microservice)」をシステムに直接組み込んだ。

たとえば、エンジニアは「間違ったサイズで表示された広告を自動的にリサイズする」というひとつのマイクロサービスを立ち上げ、別のマイクロサービスに特定の広告の読み込み時間を監視させる、といった具合だ。エンジニアがこうしたそれぞれの処理のコード規模を小さく保ち、コードを自社サーバ上にホストすることで、遅延の要因のひとつである「変数の過多」を区分けすることができる。このことにより、エンジニアはより簡単に問題の範囲を切り分け、微調整を行うことができるのだ。

Viceのスポークスマンのひとりによると、Viceがもつバーティカルメディアのひとつで、この一連の技術が導入される前の読み込み時間の平均は1秒ほどであり、この技術を導入したあとは即座に0.5秒ほどに下がったという。Webサイトのスピードテストを行うピンダム(Pingdom)は、ViceのURLのパフォーマンスに対して、ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)と同じ評価の「B」を与えた。Googleのスピードテストの評価では100位中の60位代後半であり、NYTの評価よりも低かった。ただ、GoogleがブラウザをクラッシュさせたCNNの記事に対して87位を付けたことから見ても、この評価は真正直に受けとめる必要はなさそうだ。

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