ここから本文です

“運動は体に悪い”というトランプ大統領の珍説に反論する

5/23(火) 19:16配信

GQ JAPAN

トランプ大統領はゴルフ以外、エクササイズをあまりしない。“人が持っているエネルギーの量は電池と同じように、生まれつき限られている”と考えているからだ。

【トランプ大統領の珍説を読む】

ドナルド・トランプ大統領は、任期の満了を待たずして弾劾もしくは、憲法修正第25条(※1)で追い出される──そうした見解がいくつか出てきている。

たとえば、『ニューヨーカー』誌は、そうした興味深い可能性を考察した長文の特集記事を掲載した。我々の友人であり、アメリカン大学・政治学教授で選挙結果予測の天才でもあるアラン・リヒトマンは、『GQ』が先月行ったインタビューのなかでも、これらの問題に触れている。

だが、今は、憲法上のあまり知られていないプロセスについて議論したり、共和制の正当性確保にとって弾劾が果たす役割について、難解な討論に取り組んだりなどしている場合ではない。今回我々が取り上げたいのは、前述のニューヨーカー記事内に含まれていた驚きの新事実だ。以下に引用してみよう。

トランプ大統領の心身の健康状態については多くの憶測が飛び交ってきたが、その理由のひとつは、事実がほとんど知られていないからだ。選挙戦中にトランプ陣営が発表したデータによれば、同氏の身長は6フィート3インチ(約191cm)、体重は236ポンド(約107kg)。太り気味ではあるが、太り過ぎとまではいかない……(中略)……トランプ大統領自身の言によると、自分は“あまり眠らない”人で(本人は「3~4時間睡眠が適している」と語っている)、好物はステーキとマクドナルド。また、ゴルフ以外の運動は体に悪いと思っているようで、生まれつき人が持っているエネルギーの量は、電池と同じように限られていると主張している。
[ここで、信じられない思いでつい両目をこすってしまう]

そう、どうもトランプ大統領は、定期的に運動で汗を流している何十億人という世界中の人々のことを、みずからの意志で寿命をすり減らしているバカどもと思い込んでいるらしいのだ。同氏が140文字のTwitter投稿で思うがままに書いて自身の見解を宣伝しているが、そのときに使う同じデバイス(スマートフォン)で、人間科学に関するどんな知見にも用意にアクセスできるというのに、だ。

『ワシントン・ポスト』紙のマイケル・クラニッシュとマーク・フィッシャーも、最近刊行された『トランプ』のなかで、次のように書いている。

大学卒業後、トランプは運動への個人的な関心をなくしてしまい、スポーツに励むことを時間の無駄とみなすようになった。トランプは、人間の体は電池のようなものであり、エネルギーの量は有限で、運動はそれを消耗させるだけだと思い込んでいた。だから彼は運動しなかった。自身が経営するカジノの最高幹部のひとりだったジョン・オドネルがアイアンマン・レースに向けてトレーニングしていることを知った彼は、「そんなことをしていると早死にするぞ」とオドネルに忠告した。
2015 年の『ニューヨーク・タイムズ』紙の「プロフィール」欄の記事でトランプが、「証拠」として持ち出した説もここに挙げておこう。これが眉唾ものなのは、読めばわかる。

トランプは、選挙戦のために特別な食生活や運動プログラムを心がけているわけではないと述べ、「四六時中運動している友人たちは皆、膝や股関節の置換手術を受けることになるだろう。悲惨なものだ」と語っている。
こうした賢明そうな意見は、もしかしたら、トランプ大統領が70歳の太り気味の男性で、友人の多くも関節置換手術が必要になりがちな人たちであるという事実に関係しているのかもしれない。ただ、そうした合理的な理由づけは意味がなさそうだ。何しろ相手は、物事を驚くほど簡単に決めつける人なのだから。それはまるで、地球が平らであると確信する人が、ドキュメント番組「コスモス」のホストを務めた天体物理学者ニール・ドグラース・タイソンのようなもっともらしい態度で語るような感じだ。

彼は、聴衆の前に1時間立つと、持てる力のすべてを使い尽くす。ちょうどそれを終えたばかりの彼はこう語る。「これが運動だ」
やれやれ。

1/2ページ

最終更新:5/23(火) 19:16
GQ JAPAN

記事提供社からのご案内(外部サイト)

GQ JAPAN

コンデナスト・ジャパン

2017年11月号
2017年9月23日発売

600円(税込)

EXILE AKIRAが登場!ニューヨークのアキラ/いま手に入れるべき禁断のNew It アイテム大行進!!/浅草&錦糸町「酒場ガイド」 濹東綺〝舌〞ほか

Yahoo!ニュースからのお知らせ