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警戒される国枝慎吾。車いすテニス男子のグランドスラムはどうなる?

5/23(火) 16:51配信

webスポルティーバ

「ようやく”テニス”に復帰したな、と思います」

 世界4位のグスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン)に競り負けた国枝慎吾(ユニクロ)は、そう言って会場を後にした。

【写真】日本と世界の「テニス美女」たち

 5月16日から6日間にわたって、福岡県飯塚市で車いすテニスのジャパンオープン(第33回飯塚国際車いすテニス大会)が開かれた。グランドスラムに次ぐグレードのスーパーシリーズである今大会の男子出場者には、世界ランキング1位のステファン・ウデ(フランス)やリオパラリンピック金メダリストのゴードン・リード(イギリス)らトップランカーが名を連ねた。

 リオパラリンピック以降、右ひじ痛のため休養していた国枝は、4月下旬のダンロップ神戸オープンで復帰。海外勢との対戦は実質、今大会が復帰後初となった。

 国枝自身も予想していた通り、フェルナンデスとの試合はハイレベルな展開になった。第1セットは国枝のショットやサーブが安定せず、2-5と差をつけられたものの、そこから粘って3度ブレークし、タイブレークまで追いついた。だが、先にセットポイントを握ったのに勝ち切れず、このセットを落としてしまう。続く第2セットも見ごたえあるラリーが続くも最後まで波に乗り切れず、6-7、4-6で敗れた。

 終盤に疲れが出たことを本人も悔しがったが、トップレベルならではの速いテンポのラリーや激しいチェアワーク、心理戦によるものが大きい。それを体感したがゆえに、冒頭のセリフが口をついたのだろう。

 この試合では、ショットの軌道がわずかに逸れてアウトになる場面が何度かあり、「詰めの甘さを感じた」と話すが、このあたりは練習と、実戦で試合勘を養うことで改善できるポイントと見る。

「今大会は(世界のトップレベルを相手に)どのショットが通用して、どのショットがダメなのかを見極めるスタンスで臨んでいた。そういう意味では、強敵のフェルナンデスと対戦できてよかったし、帰ってやるべきことが明確になりました」

 今大会は帯同していなかったものの、試合のスタッツを確認していた丸山弘道コーチは、「今の彼のなかでベストのものは出せたと思う」とコメントする。

 国枝は昨年4月、古傷の右ひじの内視鏡によるクリーニング手術を行なった。リオパラリンピックでは痛み止め注射など、さまざまな処置をしてシングルス3連覇を狙ったが、準々決勝で敗退。その後、11月に痛みが再発して、本人いわく「リオの後はもうテニスがやれる状態ではなかった」。医師のアドバイスもあり、完全休養期間をとることになった。

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