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西野カナの新曲に感じた「職人としての矜持」と「いささか残念な部分」

5/24(水) 11:00配信

文春オンライン

 西野カナの新曲タイトルが『パッ』だとの情報に、一体どんな「パッ」なのかいなと。

 そう申しますのも、彼女には以前にも『トリセツ』などという意表をつく題名のシングルがあって、取り上げた記憶もある。作品的好き嫌い以前に着想に目がいったのだ。

 今回もそんな訳で。このページとして。チェックはせねばと。とりあえず端末にて検索を始めたところ、タダで楽しめる映像付き音源も早速おかげさまで見つかったのだったが、色々アンケートに答えろだの、画面が面倒なことを要求してくる。ま、結局その工程はスルー可能だとすぐ分かったのだけれど、それにつけても――身勝手とは百も承知の上です――最近思うのは、やたら曲の前にスポットCMみたいなのを提供してくる企業があるでしょう? ただ単に無料で音楽を聴きたい(例えば私のような)人間には、そうした“振る舞い”は決して好印象には映らないどころか、逆効果以外の何物でもないのでは? ということである。だってイライラしちゃうだけだもん。俺なんかもう、そういう企業がいつの日にかは不買運動でも起こされやしまいかと、超心配の日々よ(笑)。しかし! それがTVだと流れて来るコマーシャルも何故かそこまではイヤじゃない。では二者の違いは何なのか。やっぱ“オンデマンド”ってのと無関係ではないのでは? あ、いけね。こいつはいくらなんでもこのページ的には話がそれ過ぎだ。余計なお世話ってヤツだった。語るべきは『パッ』でしたね。

 資料を見ると、この曲は飲み物だかのCFのBGMにもなっているようだ。そこで歌を聴けば、

 ♪たまにはシュワっと/炭酸みたいにハジけたいの/頑張った自分に乾杯

 などといったフレーズも歌詞カードなしでちゃんと耳に入ってくる。ウーム。商品名や企業名こそ歌いこまれてはいないようだが、なるほど、もはやこれは立派に俗にいう“コマソン”と呼んで構わぬ、クライアント側に真直ぐ顔を向けた仕事なのかも知れぬ。

 といった前提の話である。たしかに――jpop一般のようには画面に歌詞が表示されぬ――CFの音楽の制作においては、歌詞の聞き取り易さはクライアントが何より求める絶対的第一条件で、そこをキッチリとクリアしてみせた西野カナの職人としての矜持は、聴いていても小気味よいぐらいこちらに伝わってくる。それだけにいささか残念な部分もある。はたしてサウンドなのか声なのか、いわゆるフィジカルな部分での、炭酸飲料ならではの“発泡感”それこそ“弾けた感じ”が案外希薄に思えたことだ。アレ? ひょっとしてコレって炭酸の弱いタイプなのかなぁ。だとしたら、このぐらいの気の抜けかたが丁度いいかって、あくまで俺の主観ですけどね。

 倉木麻衣。

 この曲、サビあたまが何かと似てるんだけど、ひょっとしてお酒のCMだったか。思い違いならゴメンなさい。

今週の進歩「最近ストラディバリウスと現代のバイオリンを聴き比べて、プロでもその違いを区別できなかったというニュースがあったけど、オレも最近iPhoneの無料アプリ・ガレージバンドの音がプロ用のハモンドオルガンと遜色ないんで愛用していてさ。我が意を得たりと思ったよ」と近田春夫氏。「仲間にはなぜか上から目線でバカにされますけど!」

近田 春夫

最終更新:5/24(水) 11:00
文春オンライン

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