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ガーディアン、FBインスタント記事とApple Newsから撤退

5/24(水) 8:10配信

DIGIDAY[日本版]

プラットフォームにすべてが刈り取られるのを、パブリッシャーは快く思っていない。英紙ガーディアン(Guardian)は今回、読み込みの速いFacebookの「インスタント記事」フォーマットと、Appleの「News」へのコンテンツ配信を取りやめた。

BBCニュースとともに2015年春、インスタント記事にいち早く取り組んだガーディアンは、翌年には全記事をこのフォーマットで公開。さらに、2015年10月に英国でリリースされたAppleの「News」にも真っ先に参加し、こちらでもすべての記事を配信していた。

ガーディアン・ニュース・アンド・メディア(Guardian News and Media)の広報担当者は、撤退を認め、米DIGIDAYに次のような声明を寄せた。「当社は、編集目標および商業目標とどう合致するかを評価するため、Facebookのインスタント記事とAppleのNewsで広範な試験運用を実施してきた。その試験運用を評価した結果、両プラットフォームのフォーマットを利用した記事公開をやめることに決定した。当社のもっとも重要な目標は、信頼されているガーディアンの環境にオーディエンスを集めて、読者とのより深い関係の構築や、世界レベルのジャーナリズムの資金を支える会員登録と貢献の拡大を支えることだ」。

不満を感じる媒体社たち

ガーディアンは4月21日、AppleのNewsとインスタント記事を介したコンテンツの配信を停止した。この動きからは、両プラットフォームを利用した記事配信の取り組みについて、ビジネスニーズへの対応に対するガーディアンの不満がはっきりと見てとれる。たとえば、インスタント記事ページへの訪問から得られる売上が自社サイトで得られる売上の基準に達していないことは、多くのパブリッシャーが訴えてきた。

調査会社ニュースウィップ(NewsWhip)の分析によると、インスタント記事に冷淡な姿勢を見せているパブリッシャーはガーディアンだけではく、インスタント記事を激減させているパブリッシャーが複数あるという。たとえば、BBCニュース、ナショナルジオグラフィック(National Geographic)、ウォールストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)はいずれも、インスタント記事をほとんど利用しなくなっているようだ。ニューヨークタイムズ(The New York Times)は完全に手を引いた。

もちろん、インスタント記事に留まっているパブリッシャーはたくさんいる。しかし、ニューヨーク・タイムズやガーディアンのような看板パブリッシャーを失ったことは、インスタント記事とって、決して喜ばしい兆候ではない。ほかのパブリッシャーたちも、Facebookと自社の利益が交差するポイントを厳しく見極めているからだ。これはAppleのNewsも同じだが、こちらについては将来性を認めているパブリッシャーが多い模様だ。

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