ここから本文です

ヘネシーを継承するということ

5/24(水) 17:50配信

GQ JAPAN

よりよい方向に受け継ぎたい

250年以上続くコニャックの名門・ヘネシー家にとって、マスターブレンダーの交代は大きな事件だ。次期8代目に内定したルノー・フィリューにインタビューした。

【マスターブレンダーの交代は大事件】

ヘネシーは、フランス中西部コニャック地方のなかでも選り抜きの畑のブドウでつくられたオー・ド・ヴィー(原酒)をブレンドし、洗練された味わいをつくり出すことで知られるメゾン。その妙技は1765年より代々のマスターブレンダーに受け継がれ、現在は7代目ヤン・フィリューが采配をふるっているが、このほど甥のルノー・フィリューが次期8代目を継承することが内定した。コニャックに生まれ育った彼はいわゆるサラブレッドだが、若いころからレールが敷かれていたわけではない。2013年1月21日、彼はヘネシーの「テイスティング コミッティ」に入会するのだが、それが彼の人生を変えた。

「叔父が委員長を務めるこの委員会は上質なコニャックをつくるため毎朝11時に6名のメンバー全員を集めて、オー・ド・ヴィーを試飲・選別します。私はこの委員会で10年かけて基礎を学びました。そして、ようやくその種類や潜在能力を理解して適切な選別や管理ができるようになったわけですが、そのころにはコニャックの価値への理解が深まり、感謝の念が湧いていました。それで仕事としてより熱心に取り組みたいと思うようになったのです。今日おこなう作業は、未来のため。毎日の積み重ねが一貫した品質をつくることに繋がるのです」

マスターブレンダーとして欠かせない資質とはなんだろうか? 「叔父から学んだのは、完璧主義者であることです。細部に妥協せず、自分に厳しくあらねばなりません。質を探求する情熱と忍耐があり、ビジョンを分かち合う能力、そして繊細な嗅覚が必要です。嗅覚は長年かけて培われるものです。普段から木や花の香りに敏感でいるように意識し、どんな状況でも嗅覚を中心に認知するよう心掛けています」

ルノー・フィリュー・ドゥ・ジロンドによれば、現在もっともエレガントで繊細なコニャックは「ヘネシー パラディー アンペリアル」であるという。そして、このヘネシーをさらによいものにするために、学びつづけていきたい、と言って微笑んだ。

小松めぐみ

最終更新:5/24(水) 17:50
GQ JAPAN

記事提供社からのご案内(外部サイト)

GQ JAPAN

コンデナスト・ジャパン

2017年10月号
2017年8月24日発売

600円(税込)

福山雅治登場!フクヤマの現在と映画『三度目の殺人』/2017年秋冬ファション特集「ミー・ファースト」で押せ!/「ちょっと、うまい、グルメ」の10大ニュースほか