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日経平均 年末にかけ「谷越えショット」で2万5000円へ

5/24(水) 16:00配信

マネーポストWEB

 日本経済新聞(5月12日付)は3月決算の上場企業1332社の前期純利益総額が20兆9005億円、今期はさらに増えて史上最高となる21兆8196億円に上ると報じている。電機メーカーや商社の回復が大きく牽引した。一方自動車メーカーは昨年、為替が円高に振れたことが響き、トヨタ自動車は18年ぶりとなる「2期連続の減益」が見込まれている。

 重厚長大型の産業よりも、サービス産業の業績拡大に今後の可能性を見るのが、SBI証券のシニアマーケットアナリストの藤本誠之氏だ。

「リッチ層が高級品を買う“モノ消費”よりも、中間層のサラリーマンが自分や家族のために時間を豊かに過ごすためにお金を使う“コト消費”が拡大しており、この傾向はこれからより顕著になると考えられる」

 藤本氏の指摘通りの事例がある。「コメダ珈琲店」を展開するコメダホールディングスは2017年2月期決算で最高益を記録した。屋内レジャー施設のラウンドワンは2017年3月期、5年ぶりに大幅な業績アップで一時ストップ高(5月9日)だった。「ホリデイスポーツクラブ」を運営する東祥も増益決算を公表している。

 そのように、最高益を出した企業が賃上げに踏み切り、サラリーマンの所得が増えれば消費の回復は本格化するはずだ。株式評論家の植木靖男氏は、今後の日本経済の行方をこう分析する。

「確かに米国の株式市場は、コミー前連邦捜査局(FBI)長官の解任騒動で荒れていますし、ロシアゲート問題もすぐには落ち着きそうにない。6月にはFRBの利上げ観測もあり、日本の株式相場も一本調子で上がっていくとは考えにくい現状はある。

 とはいえ日本経済のファンダメンタルズは好調です。こうしてみると、年末にかけての日経平均の見通しは“谷越えショット”でしょう。つまり、一旦は落ち込む要素はあるものの、米国の財政出動をエンジンに世界経済が好循環を維持・拡大していけば、年末から年明けにかけては回復軌道を描くはずです。そのときには日経平均は2万5000円、さらには3万円への気流に乗り出すことも期待できる」

 いよいよ日本経済は、本格的な景気拡大局面を迎えるとみられているわけだ。ただし、幅広い業種の企業における業績拡大があったとしても、何もしない個人がすぐに恩恵を受けられるものでもない。多くの人が、そのことを体験的に分かっているはずだ。史上最高益が連発される状況だからこそ、個人として資産をどう増やせるのかを考え、その果実を積極的に取りに行くべき局面に入ったのである。

※週刊ポスト2017年6月2日号

最終更新:5/24(水) 16:00
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