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クセは強いが旨味が凄い!石川県の「いかいしる」の活用法

5/24(水) 18:10配信

サライ.jp

文・写真/馬場吉成

秋田県のしょっつる、香川県のイカナゴ醤油、ベトナムのニョクマムなど、魚醤は日本をはじめ、中国や東南アジア諸国で数多く作られています。その中でも今回は石川県の「いしる」を紹介します。

魚醤の歴史は古く、紀元前から作られていました。例えば、古代ローマではガルムといわれる魚醤が多く使われていたとされています。

基本的な作り方は、魚の内臓や肉を塩と一緒に長期間漬け込む。これにより、内臓や肉に含まれている酵素で動物性タンパク質などが分解され、グルタミン酸をはじめとする多くの旨味成分が作られます。魚独特のクセの強い香りや味があり塩分も強いのですが、鍋物や煮物に少量入れるだけで旨味がグッと引き立ちます。

「いしる」は石川県伝統の魚醤で、いわしやイカを使って作られています。いつ頃から作られるようになったかは定かではないですが、江戸中期以降にはすでに作られていたようです。

いしる以外にも、いしり、よしる、よしりなど、材料や地方によって名前が微妙に変わります。いしるは主に輪島地方のサバやイワシを使った魚醤。イカを使ったものは能登地方のもので「いしり」と言われています。ただし、輪島地方ではイカでつくった場合も「いしる」と言っていて、販売時には区別するため「いかいしる」「いわしいしる」、または、いしる(いしり)と表記されていることが多いようです。結構ややこしい。

それでは今回は、イカのいしる(いしり)を使った簡単な料理の作り方を紹介します。作るのは、いしるの旨味を活かした「カブのいしる漬け」です。

用意するのは以下の材料です。

・カブ 3個~6個程度(葉がついているものは葉も使います)
・昆布 5cmぐらいを1枚
・唐辛子 1本
・塩 小さじ2~3

(漬け汁材料)
・いしる 大さじ1弱
・みりん 大さじ3
・酢 小さじ1
・水 他の漬け汁材料と合計して1/2カップになる量

まずカブの皮を向いて洗い、水気を切ります。葉も4、5cm程度に切り分け洗い水気を切ります。そこに塩を全体にふって軽く混ぜ合わせ、30分程度置いておきます。

漬け汁は、鍋に材料を全部入れたらひと煮立ちさせて冷ましておきます。

30分漬けたカブからは水けが出てきてしんなりしているので、キッチンペーパーなどで水けをふいて漬け物容器に入れます。昆布は細切りに。唐辛子は種をとって小口切りにして容器に入れます。そこに冷ました漬け汁を入れて重石をして冷蔵庫に入れておきます。

一晩経てば出来上がり。最初は漬け汁が少なく全体が漬かっていないですが、しばらくするとカブから水が出て全体が漬かるので大丈夫です。

いしるのクセのある香りがほんのりと漂い、噛むと深い旨味がカブからしみだしてきます。

「カブのいしる漬け」に合わせたのは岩手県盛岡市の菊の司酒造の菊の司純米酒吟ぎんが仕込。柑橘類を思わせる爽やかな甘味や酸味が心地よく、滑らかに感じられる米の旨味がカブのいしる漬けとよく合います。

文・写真/馬場吉成
webライター。日本酒、料理、マラソン、工学関係など幅広い分野で多数の記事を企画、執筆。日本酒と発酵食品を使った酒の肴をメインにした飲み屋(「酒と醸し料理BY」)も経営しています。

最終更新:5/24(水) 18:10
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