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試乗! 最新マクラーレン 720Sは孤高のドリフト・マシーンだ

5/24(水) 22:01配信

GQ JAPAN

マクラーレンの最新スーパースポーツカー、720Sにイタリア・ローマで試乗した。注目のドリフト・コントロール装置は、やっぱりスゴかった。

【マクラーレン 720Sの動画とフォトギャラリーはこちらから】

■マクラーレン第2章のはじまり

人の顔にたとえれば“目”に相当する部分がアンバランスに大きいような気もするが、ヘッドライトはそのうちの上半分だけで、下半分は冷却気の取り入れ口として用いていると聞けば「なるほどマクラーレンらしい合理的なデザイン」と膝を打つしかない。

彼らが“アイソケット”と呼ぶこの部分を除けば、マクラーレン 720Sのスタイリングは文句なしに格好いい。サイドからみたとき、前後のホイール付近に厚いボリュームをもたせて力強さを表現するいっぽう、その中間部分は細く絞り込んで軽快感を生み出している。

低く構えたフロントバンパーからはじまるラインは、大きく跳ね上がったリアディフューザーまで一直線に上昇して明瞭なウェッジシェイプを描き出しつつ、それぞれのデザイン要素は黄金期のピニンファリーナを思わせる優雅なラインで結んで肉感的な曲面を浮かび上がらせる。何より、1台のスーパースポーツカーとしてのバランスが優れている。エクステリア・デザインを眺めているだけで「欲しい!」という気持ちがフツフツと沸いてきた。

とはいえ、マクラーレンの最新作、720Sにはスタイリング以外にも語らなければならないことが山ほどある。その一部は私がジュネーブ・モーターショーで取材した記事で解説しているけれど、最大のポイントは2011年にMP4/12Cを生み出して再出発を図ったマクラーレン・オートモーティブのヒストリーが、第2章に入った点にある。

特徴的なカーボンモノコックは大胆に新開発し、エンジンは半数近いパーツを新設計して排気量を拡大。マクラーレン・ロードカーの要というべき前後左右独立した油圧制御のサスペンションは、センサーを大幅に増やすとともに先進的なアルゴリズムを取り入れて「プロアクティブ・シャシー・コントロールII」に進化するなど、まさにクルマ一台がまるごと生まれ変わっていることをうかがわせる。

しかも、そういった走りを磨くハードウェアだけでなく、ミドシップ・スーパースポーツカーとしては初めて斜め後方の視界を確保し、また従来よりも狭いスペースでドアの開閉が可能なメカニズムを新開発している。日常的な使い勝手の部分でも大きな進化を遂げているのだ。

こうして720Sは、マクラーレンの新時代到来を高らかに告げているのだけれど、そこには彼らが目指すクルマ作り、スーパースポーツカー作りの思想がはっきりと貫かれていた。これらについては後述するとして、先にイタリア・ローマ周辺で試乗した720Sの印象をお伝えしたい。

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最終更新:5/24(水) 22:11
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