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【ACL】川崎に逆転負けを喫したタイ王者は公式戦5連敗… 1週間後の逆襲はあるのか?

5/24(水) 20:53配信

SOCCER DIGEST Web

週末の国内リーグの試合は延期に。

 何かがおかしい。間違いなく目に見えない歯車が狂っている。タイの雄、ムアントン・ユナイテッド(以下、ムアントン)の話である。
 
 5月10日に鹿島へ出向いたACLグループステージ最終戦を皮切りに、タイへ帰国してからの国内リーグでも負けが続いた。しかも大量失点を喫するなかでの公式戦4連敗中なのだ。あれほど好調だった王者に何が起きているのだろうか。
 
 試合は、互いに連戦の疲労からか、また纏わりつくような湿気に手を焼いてなのか、前半はパッとしない展開で進んだのだが、先制したのは“意外”にもムアントンだった。前半終了間際にFWティーラシン・デーンダーのクリーンシュートが川崎ゴールに突き刺さる。
 
 しかし迎えた後半、59分にハイネルに代わって入ったMF大島僚太が試合の空気を一変させ、川崎が一気に逆転に成功する。2点目は小林悠の豪快なボレーだったが、その鮮やかな流れは、まるでバルセロナを見ているようだった。終了間際にも1点を追加した川崎が3-1で勝利、ラウンド8へ向け大きく前進する結果となった。
 
 ピッチで向き合った川崎の選手には、ムアントンをどう感じたのだろうか。試合後に川崎DFの谷口彰悟に話を聞いた。
 
――ムアントンの攻撃をどう感じましたか?
 
「キーマンが18番と10番ということ、またボールがふたりに集まり攻撃が始まることは事前に分かっていた中で、前半最後に10番にゴールを許して失点してしまったことはDFとして反省点でした。カウンターのスピードやボール捌きの部分には高いものを感じましたね」
 
――でも“怖さ”はそれ程に感じなかったということですか?
 
「うーん、でも前向きで持たれた時には良いシュートも持っているし、その辺りの怖さは若干ありましたよ」
 
 まさに勝者のコメントだ。語りの表情からも余裕さえ感じた。
 
 また「川崎とやりたい」と語っていたムアントンDFの青山直晃はこうだ。
 
――試合を終えての率直な感想を聞かせてください。
 
「リードして迎えた後半、相手に追い付かれた場面(1点目の失点)に絡んでしまった責任は大きいです」
 
――ここ数試合、負けが続いているなかで、前半から後半にかけてパフォーマンスが極端に落ちる理由は何だと思いますか?
 
「(数秒の沈黙から)分からない。流れなのか疲労なのか。やっぱり分からないです」
 
「ムイのゴールで先制するが、1-3の敗戦。監督は選手を責めず、敗戦の責任は自らにあると語る」(サイアム・スポーツ)
 
 メディアも想定内の敗戦だったのだろうか、ネガティブな報道は少なかった。
 
“悪夢の5連敗”、それでも試合は続く。しかしムアントンにとって救いもある。今週金曜日に予定されていた試合(国内リーグ/チェンライ・ユナイテッド戦)が延期されたこと、また試合後に挨拶へ向かう選手をファンが拍手で迎え入れたことだ。
 
 1週間後に迫る川崎ホームのセカンドレグへ向けて、少しでも疲労回復に努め、良い試合を期待したい。
 
取材・文:佐々木裕介

最終更新:5/24(水) 20:54
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