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AIは職を奪わず、人間と協調する:人工知能学会 会長 山田誠二氏

5/25(木) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

人工知能学会 会長 山田誠二氏はガートナーITインフラストラクチャー&データセンター サミット(4月26日~28日)で講演した。山田氏は国立情報学研究所 教授、総合研究大学院大学 教授、東京工業大学 特定教授も務めている。山田氏はマスメディアで語られている「人工知能が職を奪う」は誤りであり、人間とAIは協調していく、と主張した。

「いまはAI第3次ブーム。ガートナーが発表している『日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2016年』は世間一般のイメージと重なっている印象だ。いまの『人工知能』が丁度過度な期待のピークであり、IoTがハイプ・サイクルの下降局面に当たるだろう」。

「ビッグデータの利用に関しては、アカデミズムでも議論になっている。人のライフログで行動を逐一記録した後、それをどう使うかなど、ビッグデータに対する決定的な答えはまだない」。

山田氏は「人工知能とは『人間並みの知的な処理をコンピュータ上に実現』することだ」と話した。「この言葉で研究者のコンセンサスが比較的とれている。ただし、これらは曖昧な言葉を使ってある。掘り下げると哲学的になる。『知性とは何か?』『昆虫に知性はあるのか?』というふうに」。

AIには今回を含め3回のブームがあり、第2次AIブーム時(1970~80年代)では、日本は通産省(当時)中心で新世代コンピュータ開発機構(ICOT)を設立し、第5世代コンピュータープロジェクトを進めていた。当初は世界的な注目を浴びるプロジェクトだったが、うまく実らなかった。

「ICOTでは人間と同じ高度な推論をやろうとした。だが、人間は無意識でやっていることを言葉で説明できない。つまり記号化できない。プロジェクトは高度な医療の診療などを目指していたが、医者が抽象的、論理的にやっていると考えられたことでさえも、言葉で明確に説明できないことがわかった。実はかなりの部分が無意識に、感覚的にやっていることに依存していることがわかった。言語化できないことはプログラムでは書けない」と山田氏は説明する。

「昨今は機械学習ベースのAIが流行っている。機械学習は『これは腫瘍が写っているCT』だと実例を与えられると『それをどうやって判定しているかは説明できないが、判定することができる』という仕組みだ」。

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