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日本でもじわり浸透 米国発「地元ファースト」の企業作りとは

5/25(木) 19:17配信

オトナンサー

日本国内の認定企業は3社のみ

 米国発の「B(ベネフィット)コーポレーション」が、日本でもにわかに注目されてきています。地元の雇用とサプライヤー、下請け、お客さま、そして株主を意識した経営がなされている企業を認証する制度で、約10年前に米国でスタートしました。

【画像】全米で販売されている「グルテン・フリー・バー」

 米国では、この制度に合格した企業を「認定Bコーポレーション」と称するほか、約30州でBコーポレーションという法人形態が認められており、州法によりBコーポレーションとして法人登記することができます。しかし、後者は、現時点では米国で認められている法人形態であるため、ここでは前者の認定Bコーポレーションについて解説します。

 2017年5月15日現在、世界50カ国・2147社の認定Bコーポレーションがあります。10年間で2147社ですので、毎年200社が認定されていることになります。この中に3社の日本企業が含まれています。2147分の3、つまり1%にも満たない数字です。

 米国で生まれた認証制度であり、日本で正式に認められている制度ではないため、この数字も不思議ではありませんが、国を挙げて地域経済を活性化しようとしている中、この制度は日本企業との親和性も高いのではないしょうか。

「地元を優先すること」がミッション

 今年3月下旬、米国の認定Bコーポレーションが協力して地域経済を活性化している実態を視察する機会がありました。視察先はミシガン州グランド・ラピッズ市で、米国の典型的な地方の中堅都市です。同市が、中堅都市の典型であることを表すエピソードとして、大手食品メーカーや製造会社が新製品のサンプルの場として、同市を選ぶ頻度が多いことが挙げられます。昨年11月の大統領選で、共和党の大統領候補であったドナルド・トランプ現大統領が、投票日前最後の遊説場所に同市を選んだのも、典型的な都市有権者に訴える場所として、最適だったからでしょう。

 同市はミシガン州でデトロイト市に次ぐ第2の都市ですが、人口は20万人足らずです。しかし、周辺の市町村を加えた都市圏は100万人に上ります。デトロイト市のある同州東側は現在も自動車産業の中心地ですが、グランド・ラピッズ市のある西部は、自動車部品の工場が数多くあるものの、自動車以外の産業も多く集積し、ハーマン・ミラーやスティール・ケースなどの世界的家具会社や、通販大手アムウェイの本社があります。

 今回の視察では、同市を中心にミシガン州西部に本社を置く約900の営利企業が会員に名を連ねる中間支援組織「ローカル・ファースト」というNPOに協力してもらいました。このNPOは、その名の通り「ローカル=地元、ファースト=優先」をミッションに掲げ、地元の行政と市民、企業の連携を促し、同州西部の経済発展を目指しています。

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最終更新:5/25(木) 19:17
オトナンサー

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