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米国メディアが見た村田vsエンダム戦。本場の意見も「ありえない」

5/25(木) 12:05配信

webスポルティーバ

 論議を呼んだ5月20日のWBA世界ミドル級王座決定戦、アッサン・エンダム(フランス)vs村田諒太(帝拳)戦の判定問題はアメリカでも少なからずニュースになった。アメリカ東部時間の朝9時頃から行なわれたファイト。リアルタイムで観るには少々厳しい時間だが、後に試合映像をチェックしたメディアは少なくない。

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 エンダムvs村田戦と同日、ニューヨークではテレンス・クロフォード(アメリカ)vsフェリックス・ディアス(ドミニカ共和国)のWBC、WBO世界スーパーライト級タイトル戦が行なわれ、多くのボクシング関係者が集まった。その現場となったマディソン・スクウェア・ガーデンで、筆者は独自の取材を行なった。結論から先に言うと、筆者が聞いた限り、エンダムが勝ったと見た在米メディアはひとりもいなかった。

「際どいラウンドはすべてエンダムに与えるくらいのつもりで採点したが、それでも118-109で村田の勝ちだった。最初の2ラウンド以外、エンダムはすべて取られたと思う。加えて、村田はノックダウンをあと2度記録しているべきだった。ロープがなければダウンしていたとされる場合、ルール上はノックダウンとなるはずで、そういうシーンが2度はあったからだ。いずれにしても、エンダムは不安定な戦いぶりで、後半はサバイバルモードに入ったように見えた。村田はエンダムを追いかけ続け、主導権をコントロールした。村田の方がパンチも重く、一方のエンダムは叩くような打ち方で、ガードの上を打つばかりだった」(ショーン・ナム:UNC.com)

「10ポイント差で村田が勝ったと思った。エンダムの勝ちはない。特に村田の地元である日本でこういった採点が出たことには驚かされた」(ラウル・サエンツ:NotiFight)

「エンダムにポイントを振れるとしても、最初の2~3ラウンドと最後の2ラウンドだけ。そのすべてを与えても、7-5で村田の勝ちになる。加えて村田はダウンまで与えている。そう考えていくと、この試合でエンダムの勝ちはあり得ない」(ゲイブ・オッペンハイム:ニューヨーク拠点のフリーライター/今戦のために来日し、現場取材)

 ボクシングでは1ラウンドごとにポイント集計されて優劣を決めるため、試合全体の印象と採点にずれが生じることがある。例えば、A選手が5ラウンドを一方的に奪い、B選手が7ラウンドを僅差で制した場合、全体の印象はおそらく「A選手のほうが優勢だった」ように感じられるはずだ。村田がダウンを記録しながら敗れたエンダム戦にも、このからくりが当てはまると説明した人もいたようだ。

 ただ、コメントを読んでいただけば明白な通り、ここで挙げた記者たちはボクシングが1試合を通じてのダメージでなく、1ラウンドごとに優劣を決めるポイントの取り合いであることをもちろん理解している。その上で、村田が大半のラウンドを奪ったと指摘した。

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