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寿司職人がフィッシュバーガー専門店〈デリファシャス〉をプロデュース。

5/26(金) 12:10配信

Casa BRUTUS.com

目指すは世界進出! 日本初、一流寿司職人のテクニックを盛り込んだフィッシュバーガーが、バーガー界にセンセーションを巻き起こす。

ドアを開けた途端、「いらっしゃい!」と威勢のいいこと。そして、プーンと漂う天ぷら屋さんのような香りに少々戸惑ってしまう。「お風呂屋さんをイメージした」という店内に、ストリート系な匂いのするスタッフたち…。ここはフィッシュバーガー専門店なのだ。

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渡されたメニューから「昆布〆フィッシュバーガー」をオーダー。すると料理人が冷蔵庫から、ひと抱えもある包みを取り出し、昆布〆にして2日間熟成させた白身(この日は目鯛)を和包丁で切り出し、衣をつけて、揚げ始める。ジュージュー、音とともに立ち上がるのは、高級天ぷら店でも使用される胡麻油の「淡」と綿実油をブレンドした揚油の香りだ。

キャベツの太白胡麻油炒めにたくあんを和え、昆布〆フライ、毎朝引く一番だしに葛粉を合わせた豆腐ソース、貝割れ大根を炭火で炙ったバンズでサンド。かぶりつけば、フライはホクホク。清らかな白身の旨み、胡麻油の風味などが一体となって、上品な和食を食べた後のような余韻が残る。

エグゼクティブシェフの工藤慎也は、2009年度版以来、ミシュラン3ツ星を保持する〈すきやばし次郎〉の系譜にある名店、銀座〈青空〉で修業を積み、LAの寿司店でも腕を磨いた寿司職人だ。

「大好きな西海岸のカルチャーを取り入れて、おもしろいことをやりたいと思ってはいたのですが、やはり僕にとって自信があることといえば、魚を扱うこと。寿司職人として学んだ技術を生かしながら、寿司ではないもの、そして、世界に発信できるものをと考えたときに、フィッシュバーガーを思いついたんです」

やるからには本当においしいものを出したい。魚はすべて、築地で仕入れる天然もの。寿司職人時代から毎日、研いで使っている出刃や柳刃など、和包丁で仕込みをし、キッチンにはバンズを炙るための炭床もしつらえた。

「活け〆煮穴子の天ぷらドック」は活け〆の穴子をいったん、フワフワの煮穴子にしてから、衣がカリッとするように強火で一気に揚げたものが具だ。ソースは穴子を煮た際の煮汁を詰めた、いわゆる煮詰めで、一緒に挟んだキュウリは柳刃包丁で千切りにするなど、江戸前寿司のテクニックを駆使している。

バーガーもドックもすべてオーダーが入ってから、つくり始める。「出汁巻き卵ドック」も、注文を受けてから焼き上げるから、熱々。そしてフワフワ。パンごと噛み切ると、出汁がジュワーッと溢れ出す。

銀座の高級寿司店レベルの味を独創的に仕上げたバーガーやドックをカジュアルに味わえるとあって、早くも話題になっている。世界的に有名なシェフが訪れ、SNSで広めたことから外国人ツーリストにも人気で、海外から出店の問い合わせもきているらしい。エグゼクティブシェフが自ら腕をふるう、この“1号店”へお早めに。

〈DELIFUCIOUS(デリファシャス)〉

東京都目黒区東山1-9-13 1F TEL 03 6874 0412。11時30分~21時、水曜休。バーガー850円~、ドック750円~、自家製シェイク600円。

photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa

最終更新:5/26(金) 12:10
Casa BRUTUS.com