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写真家、ソール・ライターの急がない人生と写真と絵。

5/26(金) 19:01配信

Casa BRUTUS.com

2015年に公開された映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』で注目を集めたソール・ライター。映画にも登場した作品のほか、新発見の彼の写真や絵画作品を集めた個展が東京・渋谷の〈Bunkamura ザ・ミュージアム〉で開かれています。起伏の激しい彼の人生とは裏腹な、優しいユーモアに満ちた作品が並びます。

ソール・ライターは1923年、ペンシルバニア州ピッツバーグ生まれ。ユダヤ教聖職者だった父は彼を神学校に入れるが、絵が好きだった彼は大学を中退し、ニューヨークに出る。画家を目指した彼は個展も開くが、絵は売れない。そこでソール・ライターは画家仲間から教わった写真で生計を立てることにした。

始めはモノクロで、1948年ごろからはカラーも手がけた彼の写真には次第にファッション誌から注文がくるようになる。1958年に『ハーパーズ・バザー』のアートディレクターに就任したヘンリー・ウルフは、特にソール・ライターの才能を高く評価していた。

その後『ヴォーグ』など多くのファッション誌を飾ったソール・ライターだが、1981年、スタジオを閉鎖してしまう。時流に乗れず、仕事が減少したこと、写真家の自由なクリエイションが制限されるようになったことが原因だった。

隠遁生活に入り、人々から忘れられた存在となっていた彼が再び脚光を浴びたのは2006年、シュタイデル社から写真集『Early Color』が出版されたのがきっかけだった。大きな話題になったこの本を機にアメリカやパリで個展が開かれ、多くの入場者が詰めかける。2012年にはドキュメンタリー映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』が製作される。しかし、こうして有名になっても彼の生活は変わることはなかった。日々コーヒーを飲み、本を読み、絵を描き、写真を撮る。その習慣を崩すことなく2013年、89歳の生涯を閉じた。

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最終更新:5/26(金) 19:01
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