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遺言は「争族」回避に有効 元気なうちに書くというが

5/27(土) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 相続はときに「争族」などの文字をあてはめることがある。新聞や雑誌で見たことがある人もいるだろう。亡くなった人の遺産をどう分けるか、遺族同士で争うことがあるからだ。そんなトラブルを避けるために有効とされているのが、財産の分け方などに関して自分の意思や希望を「遺言」として書き残しておくことだ。相続が話題となっている昨今、自分らしい最期を迎えるために生前から準備をする「終活」のひとつとして、注目の度合いが高まっている。

■相続争い、富裕層とは限らず

 遺言はミステリー小説やサスペンスドラマ、映画などで古くから登場してきた。横溝正史の『犬神家の一族』や山崎豊子の『女系家族』などは代表例だろう。「争族」を描いたこうした作品は、人間関係が複雑な家族に加えて、裕福な資産家やリッチな経営者らを取り上げるケースが多かった。そのため、見たり読んだりした人の多くは「自分には縁遠いこと」と思いがちだが、実はそうではない。
 裁判所が取り扱う事件をまとめた司法統計によれば、相続争いの件数は年間1万6000件を超えており、10年前に比べて2000件以上増えた(全国の家庭裁判所の調停・審判における遺産の分割に関する処分と寄与分を定める処分の合計)。こうしたトラブルのうち、調停などが成立した案件について、その内訳を金額別に見てみると、全体の4分の3が遺産5000万円以下。1000万円以下も30%を超える。遺産が1億円を超えるのは少数派だ。遺産相続でもめるのは財産の多い人よりも、むしろそれほど多くない家族だということが分かる。
 一部の富裕層は税理士らに相談して相続対策をしているようだが、それ以外では対策を講じている人はさほど多くないようだ。遺産は少しの金融資産と自宅でほとんどということも珍しくなく、相続人が複数いると分けづらい。国税庁が発表した2015年の相続税の申告状況によれば、相続財産で最も多かったのが土地で38.0%。これに家屋の5.3%を加えれば、全体の4割以上が分けにくい不動産だ。現金・預貯金(30.7%)、有価証券(14.9%)といった分割しやすい金融資産よりも多い。近年は相続に対する関心の高まりで遺産をめぐる家族の権利意識は強まっており、それらが相まって相続争いの数字を押し上げる。

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最終更新:5/27(土) 7:47
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