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住みたい人気タウン・目黒 「駅から徒歩◯分」の落とし穴

5/27(土) 12:30配信

マネーポストWEB

 街を行く人に尋ねてみれば、きっと誰しも住んでみたい街があるはず。けれども理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は、2016年にオウチーノ総研が行った「人気の高かった駅・沿線ランキング[賃貸編]」で1位に輝いた「目黒駅」(東京都品川区)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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「目黒」といえば、有名なのは落語の「目黒のサンマ」。これにちなみ、秋には駅周辺でさんまをふるまうお祭りが行われています。また、「目黒駅は目黒区にはない」というのも有名な小ネタで、目黒駅があるのは品川区上大崎。ちなみに品川駅は港区高輪にあります。

 そんな目黒駅ですが、山手線に加え、南北線、都営三田線、東急・目黒線が通り、鉄道の便は極めて良好です。このうち山手線以外の3線はすべて目黒駅が起点ですが、相互直通運転を行っているため、「始発駅で座って通勤」というメリットはありません。かなり残念なのは、湘南新宿ラインや埼京線が止まらないこと。隣の恵比寿駅もとても人気の高い街ですが、恵比寿には両線とも止まるので、その点では一歩負けています。

 道路状況に関しては、駅前を目黒通りが通っており、山手通り、首都高速2号線も車ならすぐの距離。首都高速中央環状線が完成したことにより、羽田空港や横浜方面ほか、様々な場所へのアクセスも良くなりました。

物件を選ぶ際は、必ず駅から歩いてみるべし

 東口には自然教育園、西口には雅叙園、少し足を伸ばせば大鳥神社や目黒不動、老舗ライブハウス「鹿鳴館」、都内きっての珍スポット「目黒寄生虫館」など、見どころも多い目黒。駅前を中心にスーパーも揃っており、日常品の買い物にも不自由しませんが、家賃の高さは“特A級”です。

 上述のオウチーノ総研の調べでは、シングル向け(1R~1LDK、駅徒歩10分以内)の平均家賃は16.8万円、ファミリー向け(2K~3LDK、同)では30.2万円。この街に家族で住むには、世帯年収が1000万円を軽く超えていないと厳しそうです。

 そして気をつけたいのが“急坂”です。目黒駅で安い物件を探すとなると西口方面になりますが、駅を出るとほどなく現れるのが急な坂。とりわけ雅叙園やホリプロ方面に下る行人坂は傾斜がキツく、自転車ではとても登れません。

 ということは、「駅から遠くても自転車を使えば良い」という考え方は、この街では通用しないということ。「徒歩○分」という表記は純粋に距離で換算するため、駅に向かう“上り方面”に関してはかなり割増する必要がありそうです。これを頭に入れずに、物件を選んでしまうと、家から駅に至る途中に存在する「権之助坂」や「行人坂」といった急坂の存在に気づかずに、毎朝、息を切らして駅まで歩く羽目になります。

最終更新:5/27(土) 12:30
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