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旅行広告に多い「最安値」「自由行動」──本当の意味

5/27(土) 15:30配信

マネーポストWEB

 危ない広告がある一方で、利用者にとって“掘り出しモノ”があるのもまた事実。このような業者に騙されることなく「本当にお得なツアー旅行」を選ぶにはどうすればいいか。旅行のエキスパートたちに、旅行広告を正しく読むためのノウハウを聞いた。

大手が良いとは限らない

 新聞広告を出す企業は「JTB」や「阪急交通社」などの大手から、「風来人」「東海汽船」などの中小まで様々だ。

 大阪観光大学観光学部教授・中村忠司氏は「必ずしも大手だけが優良ツアーを提供しているわけではない」と指摘する。

「中小でも『ニッコウトラベル』はシニア向けでゆとりのある日程の欧州旅行、『クルーズのゆたか倶楽部』はクルーズ旅行、『アルパインツアー』は海外の山登り旅行など、独自の強みを持つ会社は多い。企業名に惑わされず、行きたい地域などに合わせて旅行会社を選ぶことが大事です」

「最安値」は“おとり”の可能性がある

 できるだけ安いツアーを申し込みたいのは当然だが、新聞広告でよく見る「最安値」には気をつけたい。

「最安値と書かれたツアーは残り枠が少ない“おとり商品”なのですぐ売り切れ、その後の客の問い合わせに、『すでに満席です。少し割高になりますが食事内容や泊まる部屋がアップグレードされた別のツアーがあります』などと勧める会社がある。『少しの値段の違いでアップグレードしてくれるなら……』と口車に乗せられてしまう人もいますが、実際は大したアップグレードでもないのに値段だけ割り増しされていることもある」(旅行業界関係者)

 代案を提示されたら一度電話を切り、他の旅行会社を探すことも含め再検討すべきだ。

「昼食フリー」「自由行動」は“自由度”が低い

 広告には、虫眼鏡で見なければ読むことができないような文字が並ぶ。面倒だからと読み飛ばしてしまったり、専門用語の“裏の意味”を知らないと大損する可能性がある。

「『昼食フリー』『昼食自由』などと書かれていれば、“好きなものを食べにいける”と思いがちだが実態は違う。昼食時に添乗員から1時間に満たない自由時間を提示されても、レストランを探してゆっくり食事をするのは難しい。そんなところに『こちらが用意している弁当なら時間が無駄にならない』とツアー代金には含まれない料金がかかる弁当を勧められることがある。これだと余分な出費がかかるうえにご当地グルメも楽しめない」(同前)

「自由行動」「フリータイム」も要注意である。“自由”とはいえ、次の集合時間と場所が決まっているからだ。

「結局どこに行けばいいかわからず、添乗員が勧める『オプショナルツアー(別料金)』に参加してしまう。その出費をケチれば、集合場所で座って待つことに。事前に行動が組み込まれているツアーの方が安上がりになることもある」(同前)

美術館・動物園が付いているツアーの落とし穴

 ツアーの行程に美術館や博物館が含まれている場合は注意が必要だ。広告に〈〇月〇日出発は〇〇美術館が閉館日でご案内できません〉と小さく書いてあることがある。

「料金は同じで、代わりの場所も案内してくれない場合があるのでかなり損をすることになります」(同前)

外観しか見学できない

 せっかく憧れの名所の目前まで来たのに「入場」できないケースがある。

「旅行代金に入場料が含まれていないと施設内に入れないことがあります。ツアーの紹介に小さく※印で『外観の見学』と書かれていることがあるのでよく見ておくことが必要です」(ベテラン添乗員)

※週刊ポスト2017年5月26日号

最終更新:5/27(土) 15:30
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