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浦和の“万能”サイド職人がハリルJ初参戦へ プロ入りも危ぶまれた苦労人は“周囲を輝かせる”

5/27(土) 12:20配信

Football ZONE web

29歳の宇賀神が日本代表初選出 左右両サイドと3バックのストッパーでプレー可能

 浦和レッズのMF宇賀神友弥が、バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表に初招集された。29歳と遅咲きの初選出となった男は、一時はプロ入りも危ぶまれた苦労人で、そこから這い上がってきた。

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 ハリル監督は選出にあたり「長い間ずっと追跡してきた選手だ。彼の監督とも話をした。4バックの左として考えている。右もできる感じがする。右利きですが。3バックで右センターバックもやっていた。過去にもこのポジションはいろいろな選手を呼んでトライしたが、今度は彼の番だ。すごく若いというわけではなく経験もある。この合宿でどんな活躍をするか」と期待を語っている。

 宇賀神は浦和ユースでプレーしていたが、トップチームへの昇格は勝ち取れなかった。流通経済大学でプレーを継続していたが、Jリーグからのオファーはなかなか届かない。「もうプロにはなれないのか」と思っていた時に、当時のフォルカー・フィンケ監督が率いる浦和から練習参加の打診があり、高い評価を得て加入を勝ち取った。浦和の下部組織出身者では初となる、大学経由のトップチーム入りだった。

 それから宇賀神は4バックであればサイドバック、3バックならウイングバックを主戦場に、左右両サイドと3バックのストッパーも務めるユーティリティー性を発揮している。DF槙野智章やFW原口元気(現ヘルタ・ベルリン)、FW武藤雄樹、FW高木俊幸など個性の強いメンバーが入ることが多い浦和の左サイドで、周囲の良さを引き出す利他性を発揮している。多くのサイドプレーヤーが浦和に所属してきたが、宇賀神がポジションを確保しているのは、彼を触媒にしてサイド全体のクオリティーが高まるからだ。

宇賀神を支えた平川やポンテらの助言

 しかし宇賀神は、元からそうしたタイプの選手ではなく、同じ大卒で浦和で活躍してきたMF平川忠亮やブラジル人MFロブソン・ポンテなど、先輩たちからの助言が大きな力になったのだという。

「ずっとガムシャラにプレーする選手だったんですけど、ヒラさん(平川)やポンテ選手から学びました。ポンテ選手からは『いつでも一生懸命やるだけじゃないんだ。相手と駆け引きしながらプレーするんだ』と言われ続けて、駆け引きの大切さを学びました」

 今では、頭脳派プレーヤーとして確固たる地位を獲得しているが、日本代表での戦いとなるとまた話は変わってくる。シンプルなフィジカル能力を武器とする相手との戦いもあれば、味方選手とのレギュラー争いも制さなくては出場できない。それでも、172センチと決して大柄ではない宇賀神には、これまでのキャリアで築き上げてきたものがある。相手との駆け引きのなかで、ファーストタッチの場所、視線、体の向きといった情報を頭に入れる。クロスへの対応にも、自分なりの方法論がある。

「相手が先に動き出すので、その動きの予測ですよね。チェックの動きを入れて、足元で受けるのか裏を取りに来るのか、常に相手のやりたいことがなんなのかを考えてやっている。背が高くないなりに、できることはある。相手につきすぎれば勝てないので、体もぶつけられるし、自分も飛べるという距離感が自分なりにある」

 そして、味方に対する影響力も発揮してきた。原口が浦和でプレーしていた当時、守備時にとにかくボールを奪いに行ってしまう癖があったが、宇賀神はしつこくコースを消すことや前線が追い込んで後方の選手でボールを奪う守備の必要性を説き続けた。その左サイドコンビが、代表のピッチでも復活するかもしれない。

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最終更新:5/27(土) 12:20
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