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本日開催、日本ダービーでダービー馬の馬主になるのがどのくらい難しいのか試算してみた。(本田康博 証券アナリスト・馬主)

5/28(日) 7:01配信

シェアーズカフェ・オンライン

第84回日本ダービーがいよいよ開催されます。同じ年に生まれた馬たちが世代のトップを争うクラシック三冠レース(注1)最大の山場です。

イギリスのチャーチル元首相が「ダービー馬の馬主になるのは一国の宰相になるより難しい」と言ったらしい……。

そんな話がまことしやかに語られるくらい、すべての馬主が「いつかは優勝してみたい」と夢見る特別なレース。それが、ダービーなのです。

■実は作り話だった?
チャーチル元首相にとってのダービーとは、今や競馬以外の競技も含め世界中で行われるあらゆる“ダービー”と名の付くレースの元祖、イギリスのエプソム・ダービーです。この歴史ある特別なレースの優勝馬主には、世界中の王侯貴族や大富豪が名を連ねています。

近年の優勝馬主を眺めてみても、イスラム教のイマーム(指導者)やヨルダンの王女、世界のダイヤモンド産業を牛耳ったデビアスの会長等々、確かに一国の宰相と比べても遜色のない、錚々たる顔ぶれです。

とは言え、チャーチル元首相の逸話は作り話だとされています。根拠のない話が一部であたかも真実のように広まったのは、チャーチル元首相がその晩年に、ダービー馬には巡り合えなかったものの、馬主としても生産者としても深く競馬に関わっていたからでしょう。

■ダービー馬の馬主になるのはどのくらい難しいか?
イギリスのことはさておき、日本でダービー馬の馬主になるのはどのくらい難しいのでしょうか?

この問いにスパッと答えるのは、実は容易ではありません。

日本中央競馬会(JRA)に所属する馬主2382人(2016年末)の中で今年のダービーを勝つのは唯一人だと考えれば、馬主にとってダービー馬の馬主は2382人に1人です。

馬に着目してみると、昨年一年間にJRAに競走馬登録された馬は5445頭でしたので、このうち1頭所有した馬主から見れば、ダービー馬にあたる確率は1/5445(注2)です。

一方、過去5年間の馬主登録取消率の平均から推計される馬主登録の平均維持年数は18年強なので、平均的な馬主が各世代1頭ずつ18年間競走馬を購入した場合にダービーで少なくとも一度は優勝する確率Pを計算すると、こうなります。

  P = 1 ― (5444/5445)の18乗 ≒ 0.3%

いろいろと仮定は置いているものの、平均的な馬主が毎年1頭ずつ競走馬を買い続ければ、確率0.3%ほどでダービーを勝てる、というわけです。

そう聞くと、「意外に難しくなくない?」という印象を持つ方も少なくないかもしれません。でも、忘れてはいけないのは、この0.3%が「条件付き確率」だということです。

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