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前川文書と出会い系バーの「真相」を推理する --- 八幡 和郎

5/28(日) 17:06配信

アゴラ

本日(5月26日)の午後に発売された「夕刊フジ」にこの問題についての私の見解が詳しく紹介されていたので、少しアゴラでも紹介しておきたい。

「官邸の意向」の真実味は?

文書についての私の推理は、文書はあったのかもしれないが、メモのようなもので、その内容は信用するに足りないと思う。内閣府の審議官がいったという「官邸の最高レベルの強い意向」などという露骨な言葉は、役人は普通使わない。

ただ、希望する方向性は示唆しただろうから、それを聞いた文部科学省の担当者は、省内で忖度した官邸の意向を通過させたいので、内閣府の審議官の言葉をやや誇張して伝えたのでないか。

それは企業でもそうだが役所ではよくある。たとえば、在北京大使館からの電報では、しばしば、中国政府の意向が強硬なものと誇張されて書かれてくる。大使館は中国政府の希望を日本政府が受け入れてくれた方が仕事が楽だからそうするのだ。

ただし、その文書を見た方もどうせそんなことと割り切って受け止めるものだ。本件の官邸の意向というのも、当時事務次官だった前川氏は、どの程度重いものか独自のルートで探ったはず。

いずれにせよ、たとえ、文書が本物だったとしても、それが、内閣府の審議官のいった言葉を忠実に再現している証拠にならない。問題は、文書があるかどうかでなく、内閣府の審議官がそう言ったかどうかなのである。そして、内閣府の審議官は、「そんなことは言っていない」と説明しているのである。

となれば、録音テープでもなければ、内閣府に「言っていない」と証明させるのは、悪魔の証明を求めることになる。

政治主導を忖度政治扱いするのは不誠実だ

次に、大学の設置などが、政治主導で影響されることに対する反発を前川氏が示しているのは、私ももっともだと思う。しかし、政治主導で岩盤規制を崩そうというのは、小泉内閣で始まり、民主党政権下で格段に強化されたものであって、それを左派リベラル系マスコミも支持していたのである。

前川氏も

“「政治主導や官邸主導は、小泉政権のころから強まっており、徐々にそういう力関係になってきていると思う。政と官の関係、あるいは政府と党の関係、あるいは官邸と各省の関係は、20年ぐらいの間で、かなり変化してきていると思う。その変化の結果として今現在の関係があると思う」”

といっている。それを安倍内閣が同じ政治主導をしたとたんに忖度政治だというのは不誠実であろう。

もっとも政治主導といっても、まったく、理由もない選択はできない。しかし、今回の場合で言えば、まだ獣医学部がない地域において認めようというのは、一応、筋の通った考え方なのである。

そして、前川氏が「政権からにらまれるのを覚悟で名乗り出たのはよほどの覚悟だろう」という言説も一部にあるが、滑稽だ。

前川氏はすでに不祥事の責任をとって辞めて8000万円の退職金をゲットしている。しかも前川製作所の創業者一族という大富豪である。それで、クビになった恨みを腫らすために、今回のような行動をとることはそれほどの冒険でも何でもない。もし、本当に安倍政権の方針がおかしいと思い辞表を懐に諫言したならそれは立派だが、そのときは地位に恋々として官邸の意向を忖度しながら見苦しいとしかいえない。

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最終更新:5/28(日) 21:03
アゴラ

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