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ノルウェーだけじゃなかった!アラビア半島にもフィヨルドがあるって知っていた?

5/28(日) 18:30配信

@DIME

 オマーンという国はとても遠く感じられる。ところが、誰もがよく行くドバイからわずか数時間のドライブで、異国情緒あるれる場所を経験できるとすればどうだろうか?

【写真】ノルウェーだけじゃなかった!アラビア半島にもフィヨルドがあるって知っていた?

■思いつきでチョイス

 ムサンダムという耳慣れない名前を耳にしたのは、まったくの偶然だった。ドバイのホテルでツアーパンフレットを読んでいると思いがけず、オマーンに行く唯一のツアーである「ムサンダム半島ツアー」を見つけた。観光バスで朝早くから出発し、船遊びなどをした後にドバイへと帰ってくるコースだった。何よりも日帰りで隣国を楽しめることだけでも心が引かれた。強い好奇心から、すぐムサンダム行きを決めた。ただ、筆者はツアーではなく自ら車を運転していくことにした。

 翌朝、ホテル周辺を通るE611番の高速道路に乗り、オマーンの国境へ向かった。綺麗に整備された高速道路のおかげで、アラブ首長国連邦の主要都市のひとつであるラス・アル・ハイマ(Ras Al-Khaimah)まで、すぐに到着した。国境へ近づくと一面の砂漠世界になり、やがて険しい山脈が見え始め、多くの貨物トラックが行き交った。

■自由への報い

 ついに到着した国境。混んでいるわけでもないのに、国境通過の手続きにはかなりの時間を費やした。まず、アラブ首長国連邦側の事務所を通った後、中立地帯で手続きをし、再びオマーン側の審査を受けなければならなかったのだ。あまりに面倒な手続きで「パッケージツアーで来たほうが良かったのかも」と、少しだけ後悔した。

 しかし、願いをかなえるためには何でも、代償が必要なものだ! 自由を満喫するには、これくらいは覚悟すべきだろう。国境通過の手続きは、双方とも軍人が担当しているが、いずれも冷たい表情だった。最初は少し緊張もしたが、表情とは違い言動はとても友好的だった。

 とうとうオマーンの領土に入った。その足でムサンダム半島の中心地と呼ばれるカサブ(Khasab)へと向かった。道に迷う心配はなかった。地形が険しいため、道は海岸沿いにただひとつしかなかったからだ。海岸に沿って続く曲がりくねった道路と、圧倒的なスケールの山々は、アイスランドのフィヨルドを連想させた。

 できあがった理由はもちろん違うのだが、この地が持つ雰囲気は「中東のフィヨルド」という別称の通りで、本家と良く似ていた。国境を分基点として砂漠が完全に消え、道の横に並んで隆起した地層が異国情緒を強く醸し出した。ここはもはや、アラブ首長国連邦ではないと言っているかのようだった。

 国境から1時間ほどドライブしたあと、ようやくカサブに到着した。しかし、問題が発生した。いざ目的地にたどり着いたら、もはや「するべきこと」がなかったのだ。ありふれていると思っていた地元ツアー会社すら見当たらず、やっと見つけたと思えば閉店状態だった。完全に失敗だった! 事前にレジャースポーツ情報など把握していなかったせいだと後悔した。しかし、どうせ時間も遅くなっていて、これから何かができるという状況でもなかった。

 大型のマーケットが見えたので、試しに一度入ってみた。ドバイよりも物価が安く、この地ならではの風変わりな食べ物があり、素朴な楽しみがあった。シーズンではないからか、カサブは静かでひっそりとしていた。残念ながらこの日の「サプライズツアー」はこれまでだった。

 暗くなる前には国境を越えて戻ったほうがよいと思い、ドバイへの帰り道を急いだ。大した手間ではないのだが、何だか国境の存在は心の負担であったから。しかし、帰り道では行く時に見逃した美しい景色が観られて、なかなかその場を離れることができなかった。急がなければならなかったが、車を停めるしかない、そんな風景だった。

 その中で最も美しい風景はというと、とある海岸で見かけた夕焼けだった。ムサンダムに何があるかと聞かれれば、特別に挙げるようなものはない。でも一番心に残る場所がどこだったかと聞かれたならば、ためらうことなくムサンダム半島と答えるつもりだ。

[Information]

ムサンダム半島Musandam Peninsula

アラビア半島の端にある。オマーンの領土だが、オマーン本土とはまるで島のように離れている。地殻運動、つまりアラビアプレートとユーラシアプレートが衝突してできた地層の隆起現象のため、独特な景色を演出する。ぺルシャ湾のホルムズ海峡の突出部分であり、軍事的要衝地のため有名観光スポットでありながら、なんとなく緊張感が漂うところである。

[TIP]

◆国境を越えるには、事前にレンタカー会社から許可を受けなければならない。国境検問所で必要だからだ。また、オマーンでは自動車保険が義務であるが、これは国境で直接加入する。(ただし、最小加入期間が一週間であることは残念だ。)
◆ムサンダムでは、アラブ首長国連邦の通貨をそのまま使うことができる。
◆ムサンダムはスキューバダイビング、シュノーケリング、船遊びなどのアクティビティが盛んな土地なので事前に調べて行くなら充実した旅を楽しむことができる。

取材・文/劉昊相(YOU HOSANG)

@DIME編集部

最終更新:5/28(日) 18:30
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