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【U20】英国人が見たイタリア戦「早い時間の失点は絶対に許されない」「MVPはもちろん堂安」

5/28(日) 10:01配信

フットボールチャンネル

U-20日本代表は27日、韓国で開催されているU-20ワールドカップのグループステージ第3戦でU-20イタリア代表と対戦して2-2で引き分けた。この試合中、現地で取材をするイングランド人ライターのショーン・キャロル氏に随時話を聞いた。

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●「自力で突破を決める自信が必要」「堂安の先制点は9割の日本人選手が諦めるけど…」

――今日は決勝トーナメント進出が懸かる重要な一戦です。試合のポイントはどこになるでしょう?
「立ち上がりは絶対に失点しないようにプレーしないといけない。もしできるなら、ハーフタイムまでにゼロを抑えなきゃ」

――そんな話をしていたら日本はいきなり失点…。左サイドのクロスから最後はオルソリーニにボレーを叩き込まれてしまいました。
「ダメね。クロスから簡単に崩された」

――日本はセットプレーからさらに失点…。わずか7分で0-2のビハインドです。
「もうダメみたい…」

――仮に負けても翌日に行われる試合結果次第で決勝トーナメント進出の可能性はあるみたいですが…。
「そうですね。サウジアラビアやエクアドル、ホンジュラスなどの結果による。でも、自力で突破を決める自信が必要」

――エースの小川はウルグアイ戦で負傷し、離脱を余儀なくされてしまいました。この影響はあるのでしょうか?
「精神的にはあるかもしれないけど、ここまで(前半20分まで)全くラストサードまで進んでいないので、攻撃面ではどうかな…」

――日本は22分、遠藤のクロスを堂安がかすかに触ってゴール! 1点を返すことに成功しました。
「堂安は本当に良い仕事をした。9割の日本人選手はそのボールに合わせるのを諦めると思うけど、彼は100%を出した。非常に良いプレーだった」

――堂安はテクニックもあって正確なキックも持っていますけど、気持ちの強さも見せましたね。
「あのようなチャンスで技術はそんなに大事じゃないね。メンタルが全て」

●「イタリアの2点目から日本に流れが傾いた」「イタリアの8割はラグビー選手みたい」

――日本は得点を奪って以降はペースを掴んでいるようです。
「そうだね。イタリアが2点目を決めてから試合の流れは日本の方に少し傾いたと思う」

――イタリアは日本の攻撃に苦戦しているようにも見えます。
「イタリアは良くないね。守備はそんなに固くないし、足下も全然ダメ。8割はラグビー選手みたい(笑)」

――前半は1-2のビハインドで終わりました。前半の印象はいかがでしたか?
「今日もビハインドになってからリラックスしたみたいね。失うものがない時には落ち着いてプレーができていたけど、プレッシャーがある時にも同じようなパフォーマンスをしないといけない」

――前半で良かった日本の選手を挙げるとしたら、誰になりますか?
「堂安だね。ゴールだけじゃなくて、常にポジティブにプレーしていた」

――後半に必要なことは何でしょう?
「自信を持ってプレーを続けないといけない。このイタリアはそんなに良くないと思うので、最低でも勝ち点1を目指さなきゃ!」

――後半5分、堂安が相手選手4人をかわす圧巻のゴール! まるでメッシのようですね。
「メッシは言い過ぎかもしれない(笑)。プレーはポジティブだったけど運もあった。でも、やっぱりあのように積極的なプレーをトライすれば自分から運を作れるね」

――日本は同点に追い付いたことで決勝トーナメント進出の可能性が広がりました。
「もしこのまま終われば決まりだね」

●「日本は勝ち越しゴールを奪える」「イタリアは少しビビッてる」

――日本は勝ち越しゴールを奪えるでしょうか?
「絶対に出来ると思う。イタリアは少しビビってるみたい」

――65分が経過しました。日本が得点を奪うためには何が必要でしょうか?
「もしビルドアップが遅すぎたら突破できないと思う。ボールを奪ってからすぐカウンターしなきゃ」

――しかし日本はチャンスの数が減ってきました。
「そろそろ久保タイムじゃない?」

――75分を経過しましたが、内山監督は交代枠を使っていません。
「攻撃の選手を出した方が良いと思う。日本のDFは全然ダメ。もし下がり過ぎたらピンチになりそう」

――試合の残り時間は少なくなっていますが、イタリアは露骨に後方でボールを回して日本もプレスにいきません。2-2なら両チームとも突破なので、このスコアでいいという感じですね。
「これは酷い…」

――観客からはブーイングもあるようです。大会のレギュレーションなので仕方ないところもあると思いますが…。
「まぁ、良くはないけど仕方ないね」

――結局このまま試合が終わりました。試合全体の印象はいかがでしたか?
「日本は良いリカバリーをしたね」

――この試合の日本のMVPは誰ですか?
「もちろん堂安。大事な時にチームを救うために、特別なことをできたからね」

●「世界のベスト選手は今から成長する。日本の選手も成長しないと」

――決勝トーナメントに向けて、グループステージの3試合から何を改善すべきでしょうか?

「立ち上がりのプレー。さっきも言たけど、早い時間帯に失点することは絶対に許されない。特に一発勝負ではね」

――内山監督についてはどう評価しますか?
「試合の流れをよく見ている。いつ攻撃の選手を交代するべきか、それともこのまま続けていくべきかを分かってるみたい。今日の試合の締め括りは良いとは言えなかったけど、結果を残すためにはあのようなことも必要です。それもスポーツ」

――この世代の日本代表はイタリアと互角の戦いを見せることができました。A代表でこの差を広げられないためにはこれから何が必要なのでしょうか?
「トップレベルでのプレーを続けないといけない。今日のイタリアは全然良くなかったと思う。ベストメンバーかどうかは分からないけど、日本は同じレベルで戦うことができた。でも、満足することはできない。本当の仕事はこれからです。世界のベスト選手は今から成長するので、日本の選手も成長しなければならない」

――ショーンさんは常に「自信」を大事なポイントに挙げてきましたね。やはりこの世代では自信を持ってプレーできるかどうかが、この先のキャリアを左右することになるのでしょうか?
「自信は本当に大事です。見る人が見ればわかると思うね。良い選手は自信がある時とない時とは別人みたい。この世代もそう。グループステージ全ての試合の立ち上がりは少し固かったし、自由にプレーできていなかったけど、失点した後に少しリラックスして良いプレーを見せた。どうやって自信をキープするのかは誰も分からないけど、それぞれの選手はキャリアの中で個々の方法を見つけなければなりません」

――ありがとうございました!決勝トーナメントでもよろしくお願いします。

▽語り手:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。「デイリーヨミウリ」「Jリーグ公式ウェブサイト」などにも寄稿。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーのJリーグ番組出演も。

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