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ハーバード大論文 主治医が高齢になるにつれ死亡率上昇

5/29(月) 7:00配信

NEWS ポストセブン

「医者と坊主は年寄が良い」「医者と味噌は古いほど良い」というように、一般的に「年配で経験豊富な医師のほうが、若く経験が乏しい医師よりも優れている」とされる。だが、その定説を覆す衝撃の論文が発表された。

 主治医の年齢が60歳以上になると患者の死亡率が急上昇する──米ハーバード公衆衛生大学院の研究者で内科医の津川友介氏らが、英国の医学雑誌の権威『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』(5月16日付)に発表した論文の要旨である。

 津川氏らは、2011~2014年に内科系の疾患で米国の病院に入院した65歳以上の患者約73万人の主治医1万8854人について、年齢や性別、どの大学を何年に卒業したか、どんな医学研修を受けてきたか、といった経歴が、患者の「30日死亡率」(入院してから30日以内に死亡する割合)にどう影響するのかを検証した。

 その結果、「年齢」に関して驚きのデータが出た。40歳以下の若手医師が担当したケースの30日死亡率が10.8%だったのに対し、40代だと11.1%、50代なら11.3%となった。さらに60歳以上になると12.1%と、主治医が高齢になるにつれて死亡率は上がっていったのである。

 自分の命を預ける主治医には、経験豊富な医師に就いてもらいたいと思うのは当然の話だ。息子くらいの年齢の医師に診てもらうより、同年代のベテラン医師のほうが安心できるという人は少なくないだろう。しかし、今回のデータはそのイメージを大きく覆すものだ。米国の医療事情に詳しい医療経済ジャーナリストの室井一辰氏が解説する。

「近年、米国では医師に対する患者の目が厳しくなっており、『医師の能力を測るための評価基準』を作ろうという運動が盛んです。ただし、日本と同様に米国でも医師の世界は“職人の世界”であるため、評価基準を定めること自体が難しい。

 そんななかで、様々な切り口で医師の能力に関する科学的なデータを示す論文が出始めています。1月には『医師の性別によって医療技術は変化するのか』といった内容の研究も報告された。今回の津川氏の論文も一連の流れの中にあるものです」

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