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飲んでもムダな薬リスト #3

5/29(月) 11:00配信

文春オンライン

近年、アメリカから始まった「チュージング・ワイズリー(賢い選択)」運動が注目を集めている。現在行われている検査や治療を再検証し、本当に必要な医療を提供しようという取り組みだ。日本においても例外ではない(#1の「過剰な医療」リスト参照)。風邪で処方される抗生物質や年に一度受けるべきとされる健康診断など、普段何気なく受けている医療が実は「過剰」なものであることが明らかになってきたのだ(#2参照)。
(出典:文藝春秋2017年5月号・全3回)

日本でも行われている「過剰な医療」リスト(20項目)

健康診断のデメリット「偽陽性」

 健康診断には、「偽陽性」の問題もあると指摘している。偽陽性とは、実際には問題がないのに「異常」とされることを指し、それによって不必要な追加の検査や治療が行われてしまうことがある。たとえば、血液検査で偽陽性があった場合、不必要な生検が追加される。また、心電図の解釈が不正確だった場合、放射線被ばくを伴う別の検査(筆者注・心臓CTなど)が行われる。さらには、「検査を受けた100人のうち2人が、心臓発作や死亡を招く処置を受けることになるかもしれません」とまで書かれている。

 このような健康に対する悪影響だけでなく、チュージング・ワイズリーでは、過剰な検査や治療による医療費の浪費に対しても、警鐘を鳴らしている。この項目では、米国の社会福祉制度が必要性の低い健康診断に、年間3億ドル(約330億円)をつぎ込んでいると指摘。さらに、追加の検査や治療のために10億ドル(約1100億円)以上が浪費されていると書かれている。

 もちろん、検査が必要なケースもある。

「体調が悪い」「病気の症状が出ている」「慢性の症状が続いている」「新しい薬の効果を調べる」「喫煙や肥満などのリスクをもっている」といった場合は、検査をしたほうがいいとチュージング・ワイズリーも勧めている。逆に言えば、こうしたケースを除いて、ふだん健康的な生活を送れているならば、定期的に健康診断を受ける必要はないということなのだ。

 他にも、「骨密度の検査」「腰痛に対する画像診断」「頸動脈の検査」「喫煙者に対する肺がんのCT検診」「PSA検査(前立腺がん検診)」などが、過剰になりやすい検査としてリストにあがっている。日本でもよく行われている検査なので、読者の中にも受けた経験のある人が多いはずだ。

 もし、こうした検査を医師に勧められたら、どれくらい役に立つものなのか、そしてメリットだけでなく、その検査で異常が見つかった場合、どんな追加の検査や治療を受ける可能性があり、それによってどんな害がありうるのか、しっかり説明を受けてから判断するべきだろう。

 このように、米国のチュージング・ワイズリーのホームページには、ふだん私たちが何気なく受けている医療の中に、ムダが潜んでいることを教えてくれるリストが掲載されている。患者向けのリストはわかりやすく書かれているので、英語が読める人はトライしてみるといいだろう。各リストの詳しい内容は、写真付きのパンフレットとしてダウンロードすることもできる。

 英語が苦手な人は、このリストのうち48項目(2017年3月現在)が、有志の医師や医学生らの手によって翻訳・監修され、「メディカルノート」という医療ウェブメディアのサイトに掲載されている(例:抗菌薬が必要なとき、必要ではないとき[https://medicalnote.jp/contents/150722-000017-IOJPUW])。「Choosing Wisely Japan」のホームページにリンクされているので、関心のある人はぜひ読んでみてほしい。

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最終更新:5/29(月) 11:09
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