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地元女衆がYAMANBAガールズを結成! 北アルプス国際芸術祭の楽しみ方

5/29(月) 12:01配信

CREA WEB

 2017年6月4日(日)、「北アルプス国際芸術祭~信濃大町 食とアートの廻廊~」が長野県大町市でスタートする。そこで5月半ば、作品の完成に向けて最後の仕上げにとりかかる作家たちを訪ねた。今回の芸術祭の見どころを、作家の声とともにお届けする。

◆仁科三湖エリア・木崎湖畔YAMANBAガールズ「おこひるの記憶」

 北アルプスの麓に位置する信濃大町の日常風景が、世界を舞台に活躍する作家たちの感性によってどのように切り取られるのか。作品を鑑賞する楽しみとともに、そこに暮らす人々が育んできた食文化を知ることができるのも、この芸術祭の醍醐味だ。

 木崎湖畔にたたずむかつての旅館で、会期中の土・日・祝日(13:00~/繁忙期は11:30~/1,500円・要予約)に開催する「おこひるの記憶」。信濃大町の郷土料理を研究する有志の女衆が、この地の豊かな食を民話の語りとともに紹介してくれる。

 煮物に使う大根は、冬に仕込まれた保存食「凍み大根」だ。皮をむいた大根を軒先に吊るしておくと、昼夜の寒暖差によって水分が飛び、長期保存が可能となる。大根の旨みがぎゅっと詰まっていて、本当においしい。

 さらに食材や郷土料理、地元に伝わる昔話など、芸術祭のために結成された「YAMANBAガールズ」たちとの会話も弾む。

 食事を終えたら、木崎湖畔の散策へ。湖畔にはいくつかの空き家があるが、たとえばこちらの空き家は、カナダ人のふたりの作家、ケイトリン・RC・ブラウンとウェイン・ギャレットによって、作品としてお披露目される予定だ。

◆仁科三湖エリア・木崎湖畔五十嵐靖晃「雲結い(くもゆい)」

「信濃大町に来たときに感じたのは、空の存在でした。気付いたら、空を見上げていた」と、五十嵐靖晃は言う。そして彼はこの木崎湖の風景を、垂直方向に切り取る表現を選んだ。

 作品タイトルは「雲結い(くもゆい)」だ。この場所で、天に向かって組紐を組み上げていく。この作品には多くの糸を必要とするが、制作過程では地元の人たちとの協働が欠かせない。

 あるとき、公民館で作業をしていると「糸巻き機なら、うちにあるよ」と地元の人に声をかけられ、それを使わせてもらうことに。そうやって地元の人たちとのかかわりが増え、つながり、ひとつの作品が完成した。

■◆仁科三湖エリア・木崎湖畔
アルフレド&イザベル・アキリザン
「ウォーターフィールド(存在と不在)」

 芸術祭開催中は、木崎湖にこんなボートが浮かんでいるのを見ることができる。

 フィリピン生まれのアルフレド&イザベル・アキリザンは夫婦で活動する作家だ。身近な素材を集めて、はっとさせられる意図と、思いもよらない構成で作品を創り上げる。信濃大町では、空き家から不用となった日用品も利用した。

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最終更新:5/29(月) 12:01
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