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佐藤優と片山杜秀が語る「バブル崩壊と宮崎勤」の行く末

5/30(火) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 天皇の譲位問題にともない、平成の終焉が取り沙汰されるようになった。さて、平成とはどんな時代なのか。「昭和が終わった日」をモスクワの日本大使館で迎えた佐藤優氏と、日本の保守思想の変遷をとらえてきた片山杜秀氏が、平成元年の宮崎勤事件(東京・埼玉連続幼女誘拐殺害事件)について述懐する。

佐藤:平成に入って私が異常だなと感じるのが個人情報保護です。住所まで隠す必要があるのか、と。

片山:そこは慣らされては困る話ですね。かつては作家の住所も公表されていた。というか、本の著者紹介に学者でも詩人でも所番地まで出ていたでしょう。

佐藤:いまプロフィールに住所を書く作家、評論家は鈴木邦男さん(注1)くらいじゃないですか。「来るなら来い」という感じで(笑)。

【注1/1972年に結成された新右翼団体「一水会」創設者。反共産主義にして反米も掲げる】

片山:でも本当に襲われる危険性もある。実際にアイドルが切りつけられる事件も起きています。個人情報保護で年鑑や人名録がなかなか作られないから、ネットなど非公式な情報が大きな力を持つ。闇ですよね。アングラ情報です。国会議員も最近はアングラ情報で質問している。現実と虚構の区別がとても難しくなっている。個々人の判断力の低下もあるかもしれませんが、それ以上に情報環境の問題ですね。

佐藤:その文脈でいえば宮崎勤(注2)事件も平成元年です。

【注2/女子児童4人を誘拐・殺害。被害者宅に児童らの身体の一部が、マスコミには犯行声明が届き、社会は騒然とする。1989年7月現行犯逮捕。2008年死刑執行】

片山:現実と仮想の区別がつかないのが“あたり前”になった時代のシンボルが宮崎勤ですね。今ではオタクは、日本政府が推し進めるクールジャパンにつながるカルチャーとして認知されていますが、オタクが初めて本当に注目されたのは宮崎事件でしょう。

 実は、私も宮崎が通っていた高円寺のレンタルビデオ店を利用していたし、自室は宮崎勤と同じくビデオテープの山でしょう。同類扱いされて社会から排除されるのではないかと心配しました。実際、院生のかたわら講師をしていた慶應女子高の生徒に、宮崎勤っぽいと言われたりしました(笑)。それなら説明してやるということで、慶應女子高の現代社会の授業で「オタク誕生史」をやりました。

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