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狙えテンバガー 伝説的ファンドマネジャーの投資法

5/30(火) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 「テンバガー(10倍株)」という言葉を世に広めた伝説的ファンドマネジャーのピーター・リンチ。彼は、株には6つのタイプがあるとし、タイプ別の投資法を解説した。彼が著書で解説したテンバガー投資の要諦を、3回に分けて分析する。1回目はリンチの投資法の概要と、テンバガーが期待できる急成長株について見ていこう(株価や指標などの数値は、特記以外は2017年4月11日時点のもの)。

◇  ◇  ◇

 ピーター・リンチは、米運用大手フィデリティの「マゼランファンド」を1977年から13年間運用。平均で年率29%のリターンを出し、純資産総額を700倍に増やした。個人投資家向けに株式投資のノウハウを解説した著書『ピーター・リンチの株で勝つ』は、世界的なベストセラーになった。

 リンチの投資手法は、利益見通しや事業モデルを重視して企業を徹底的に分析し、銘柄を選定。長期保有するというもの。銘柄選定では、消費者目線で伸びそうな企業に着目する重要性を説いた。

■株を6タイプに分類

 さらに株を以下の6つに分類。値上がりが望めない低成長株は配当狙いの投資になり、優良株は30~50%のもうけで利確する投資になると説明。景気に左右される市況関連株はテンバガーの可能性もあるが、景気変動に応じてタイミングよく売買するのは難しいと指摘した。

 そしてテンバガーが期待できる株として、残る3つを詳述している。(1)急成長株(2)業績回復株(3)資産株――の3タイプだ。まずは(1)の「急成長株」について見ていこう。

■低成長産業でシェアを伸ばす会社

 「私の個人的な好みは、年に20~25%の成長を遂げ、うまくすれば株価は10倍から40倍、あるいは200倍にもなりそうな積極性のある小企業である」。リンチはこう記し、次のように続ける。

 「少額のポートフォリオなら、これが1つか2つあれば大きな名声を得られるだろう」

 急成長株は、急成長より無成長や低成長の産業の方に多いと指摘し、ホテル業界の米マリオットなどを例に挙げる。さらに、「何より避けたいのは、超人気産業の中の超人気会社」とも書いている。

 リンチに倣った成長株投資を実践する一人が、人気ブロガーの専業投資家、アイルさん(ハンドルネーム)。リンチが好んだ外食産業のあみやき亭(東1・2753)や、低成長のDVDレンタル事業などでシェアを拡大したゲオホールディングス(東1・2681)などの大化け急成長株に集中投資。資産を約3億円まで増やした。

 2007年に集中して購入し、現在も保有する自動車ディーラーのVTホールディングス(東1・7593)もその一つ。国内の自動車販売が縮小する中、不振のディーラーを買収して再建し、業容を拡大してきた。

 株価は、09年4月に上場来安値17円30銭を付けた後、15年8月には、約50倍の870円まで上昇。「自分の買値からも10倍になった」とアイルさんは話す。

 次回は「業績回復株」について解説する。

(日経マネー 中野目純一)
[日経マネー2017年6月号の記事を再構成]

最終更新:5/30(火) 7:47
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