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B級グルメとゆるキャラばかりの「地方創生」に欠けているもの

5/30(火) 7:00配信

文春オンライン

 最近、あれだけ喧伝された「地方創生」の言葉をメディアで見かけることが少なくなった。鳴り物入りで始まったはずの「地方創生担当大臣」も、安倍首相のライバルと目される石破茂氏がその職を退いたあとは、正直「なにをやっているのかわからない」というのが国民からみた素直な感情だろう。

 安倍内閣の国民受けを狙ったスローガンは、今や「地方創生」から「一億総活躍社会」へ、さらに「働き方改革」へと、猫の目のようにくるくると移り変わっている。そんな中で、地方の在り方を根本から議論していこうという気概は、残念ながら今の政府からはあまり感じられない。

ネットで何でも手に入る時代、東京からわざわざ行く価値が感じられない

 私も、仕事で地方に赴くことが多いが、どこの都市や地域に行ってもB級グルメとゆるキャラばかりというのが実態だ。

 B級グルメもゆるキャラも、地元の人々を集めるといった意味では有効な策かもしれないが、仕事で来ている「都会人の私」の目からみれば、少なくともわざわざ東京から食べにいく、見にいくといった対象とは言えないものがほとんどだ。

 ちょっと気になった食材であれば、今やネット通販で買えないものなど、この国にはほとんど存在しない。ゆるキャラの動画ならネットでいつでもお目にかかることができるし、ほとんどのキャラが幼稚で、正直あまりかわいいと思ったこともない。

従来の地方発展の方程式はもはや通用しない

 日本の地方発展の施策は、高度成長期以降、「製造業」中心の経済において、もっぱら工業団地の造成と団地への工場の誘致というステレオタイプなものばかりが繰り返し行われてきた歴史がある。

 地域の産業振興と雇用の確保というお題目だが、これらの工場の多くは所詮、大企業を頂点とする巨大なピラミッドの一部に組み込まれており、雇用が確保できたとしても地域自体の文化が育まれるような、地域の基盤や根幹となるようなものとはなり得ていない。

 加えて、90年代後半以降は、円高を嫌気して多くの工場はアジアにその拠点を移し、自治体がいくら土地を造成して、有利な税制などをこしらえて企業を誘致しようとも、反応する企業は少なく、もはやこの方程式が全く通用しなくなっていることに多くの自治体が困惑している。

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最終更新:5/30(火) 7:00
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