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LSDなどの幻覚剤は、脳を「高次の意識状態」にする

5/30(火) 8:20配信

WIRED.jp

LSDなどの幻覚剤を使うと、精神が開放されたり、感覚が研ぎ澄まされたりするといわれる。英大学の研究により、そうした体験が起きることが脳科学的に説明されたという。

LSDは脳を「子どものころの状態」にする

「高次の意識状態」とはいかなるものなのか? 非合法幻覚剤であるLSDなどのサイケデリックな薬物は、精神拡張や無我の境地、また、通常の感覚を大きく卓越した知覚や色彩感覚を誘発するようだが、それらがついに脳科学的な裏付けを得たようだ。

幻覚剤の影響下にある人々の脳は、大きく脳活動が増加し、まるで“子どものころのような状態”になることは以前にも報じられたが、今回は新たに「神経活動の多様性」が増加していることが、英サセックス大学とインペリアル・カレッジ・ロンドンの共同研究により明らかになった。

「この知見により、サイケデリックな薬物の影響下にある脳は、通常の状態とは大きく違う反応を示すことがわかりました」とプレスリリースで説明するのは、サセックス大学サックラー意識科学センターのアニル・セス博士だ。「“ハイ”な状態にある脳の電気的活動は、通常の意識状態よりも統合性に欠け、予測しづらくなってしまうのです」

われわれが意識と呼ぶものは、認識、思考、感情によって支配されている。一般的に、意識が「ある」か「ない」かの境界線は、「起きている/夢を見ている」状態と、「眠っている/夢を見ていない」状態の間に位置する。そのなかでも起床時の意識状態は、「どれだけ覚醒しているか」と「どれだけ自分や周囲の状況を認識しているか」によってその状態を分けることができる。では「高次の意識状態」とは、通常の意識状態とどう違うのだろうか?

神経活動の多様化

今回の研究の被験者らは、LSD、シロシビン、およびケタミンの投与を受けた。実験では、被験者の意識レヴェルを反映する脳活動を記録するため、脳の電気的な活動によって生じる磁場を計測する技術、脳磁図(MEG)が用いられた。研究者らはまず、各被験者の安静時、および、ブラセボ(偽薬)を投与された状態でのデータを記録。そして3つの薬物のうちのひとつを被験者に静脈投与し、幻覚剤の影響を調べた。

また被験者たちには後日、幻覚剤によってどのような体験をしたのかをアンケートにて答えてもらった。内容は「幾何学模様を見た」「時間の認識が湾曲した」「自身または自我の崩壊を経験した」「周囲に融け込む感覚があった」「スピリチュアルまたは神秘体験をした」など、多数の項目と自分の体験を照らし合わせてもらうというものだ。

その結果、LSD、シロシビン、ケタミンのすべての薬物において、脳の後頭部と頭頂部の活動が活発になり、複雑な脳活動の指標となる「神経活動の多様性」に増加が見られた。後頭部は視覚情報を処理する部位であり、頭頂部は視覚空間処理を行う部位だ。3つの薬物のなかでも、ケタミンの影響が特に強かったという。ケタミンを投与された被験者の多くは、「自我の消失」「鮮やかなイマジネーション」が顕著に現れたと語っている。

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最終更新:5/30(火) 8:20
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