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笑顔を忘れなければ、失った時間も取り戻せる──ドラマ『人は見た目が100パーセント』第7話レビュー

5/30(火) 11:01配信

おたぽる

 ドラマを見ていて、「いくらなんでもそんな偶然は出来すぎだろ!」と突っ込みたくなる時がある。もちろん、ドラマというものは出来すぎるくらいの展開でちょうどいいというのはよく分かる。しかし、リアリティを追求しているドラマに限って、そんな部分が気になってしまうことも事実である。

『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ系)は、そんな出来過ぎな偶然が気にならない。なぜなら、ベースがコメディで出来ているからだ。そして、この「出来すぎたぐらいの偶然」を楽しめるというのが、このドラマの良さなのだ。

 相変わらず、密かに思いを寄せる榊(成田凌)との距離を縮められない城之内(桐谷美玲)。ふとしたことから、彼が庶務課の岸根(足立梨花)と付き合っているのではないかとの疑いを持ち、引け目を感じる。

 一方、同僚の前田(水川あさみ)は十数年ぶりの同窓会で、高校時代好きだった男性と再会できるかもしれないと意気込む。気合の入る前田のために、3人は顔のハリを取り戻す「リフトアップ」の研究を始める。

 なかなか即効性を得られず、悩む前田だったが、いつものように、上司の國木田(鈴木浩介)が現れ、指導をする。

 そして最後に彼は言う。

「リフトアップに最も効果的なのは……」

 しかし、そこで統括マネージャーの松浦(室井滋)に邪魔され、結論を聞くことはできなかった。

 家庭でも、反抗期の息子との関係がうまくいかず悩む前田。同窓会当日、どうしても気になった彼女は、國木田を捕まえ、あの続きは何だったのかと尋ねる。返ってきた言葉は、「最も効果的なのは、笑顔!」。

 それを聞いた3人はハッとする。笑顔で同窓会に出かけた前田は、好きだった男性とも再開し、懐かしい時間を過ごす。

 もちろん、ピュアな恋愛を描いたこのドラマのこと、同窓会での再会も、急速に関係が進展したりすることはなく、彼とも昔話に花を咲かせた程度だ。

 そして、家に帰って、関係がこじれていた息子とも仲直りすることが出来る。全ては、笑顔から始まったことだった。

 ところで、学生時代に憧れていた人と再会するというシチュエーション、偶然かもしれないが、このエピソードは、TBS系で放送中のドラマ『あなたのことはそれほど』を彷彿とさせる。

 楽しげに話をするだけの2人は、再会したその日に不倫関係になってしまうあちらの物語へのアンチテーゼにも思える。見るものの好みではあるが、このぐらいの関係の方が安心して見ることができる。

 同窓会を振り返って、前田はあらためて実感する。笑顔でいれば、心に余裕ができる。失った時間もきっと取り戻せる。遅すぎることなんてなにもない。そんな思いに佐藤も共感する。

 それでも、ネガティブな城之内だけは、取り戻せないものがあるように思えてならない。そんな中、偶然の出来事によって、榊との誤解が解ける。別れ際、榊から優しい言葉をかけられ戸惑う。

 そして、最後、笑顔になって歩き出す。きっと彼女には、これから素敵なことが待っている。そう思わせるエンディングだった。

 やはりこのドラマは、見ている人を笑顔にすることを目的に作られている。そしてドラマの中で笑顔の大切さを教えてくれる。たくさんの偶然を重ねて、人を笑顔にする。どんな時代でも、こういうドラマは必要だと思う。
(文=プレヤード)

最終更新:5/30(火) 11:01
おたぽる