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幕末最大のミステリーを暴け! 許嫁と元妻が坂本龍馬暗殺事件の真相に挑む

5/30(火) 6:30配信

ダ・ヴィンチニュース

 2017年は坂本龍馬没後150周年である。坂本龍馬の妻といえば「おりょう」こと楢崎龍が有名だが、実はりょう以前にも婚約者がいたことはさほど知られていない。千葉佐奈というその女性は、幕末を駆け抜けた龍馬が別の女性に支えられていたと知ったとき、どんな風に思ったのだろうか。

『さなとりょう』(太田出版)は漫画原作者として活躍してきた谷 治宇氏の時代小説である。坂本龍馬に深く関わった実在の女性たちをヒロインにして、幕末の陰謀を解き明かしていく濃密なドラマだ。サスペンスあり、女の戦いあり、そして時代劇につきもののチャンバラありと完成度の高いエンターテインメントになっている。その筆致はとても還暦を過ぎた作家とは思えないほどパワフルである。

 まずは、『無限の住人』で知られる漫画家、沙村広明によるカバーイラストに目を奪われる。凛々しい顔つきで鞘から刀を抜こうとしている佐奈と、京女らしく飄々とした表情でピストルを構えるりょう。二人の対照的な性格が見事に描き出されている。沙村の漫画には数多くの魅力的な女性キャラクターが登場してきたが、本作の二人も負けず劣らず読者の心を掴んで離さないだろう。

 佐奈は北辰一刀流桶町千葉道場主の娘として生まれ、少女時代にはすでに免許皆伝の腕前を持っていた女剣士だ。家を留守にすることが多い父親に代わり、実質上の道場主として家を守っている。

 明治6年、道場に坂本龍馬の元妻、りょうが訪ねてくる。かつて龍馬と婚約を交わしていた佐奈は、龍馬が結婚していた事実を受け入れられない。真っ直ぐな性格の佐奈と、京女らしく高飛車なりょうではそりも合わず、たちまち二人は口論になる。それでも佐奈は、東京で行く当てを無くしたりょうを道場に泊まらせる。龍馬の暗殺から6年後のことだった。

 やがて、りょうには重大な目的があることが分かってくる。かつて新撰組や御陵衛士だった男たちを訪ね歩くりょうは、龍馬暗殺の首謀者を探っていたのだ。りょうのことは気に入らなくても、龍馬のためならと佐奈も捜査に協力し始める。しかし、証人たちは次々に斬殺されていき、龍馬の死には二人の想像以上に巨大な力が働いていることが分かっていく。果たして、龍馬を愛した女たちは真相に辿り着けるのだろうか?

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