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今が旬!叡山電車で「青もみじ」愛でる京の旅

5/31(水) 8:11配信

@DIME

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

 前編に続き「京都 青もみじ・御朱印めぐり」の体験プレスツアーを紹介する。

【写真】今が旬!叡山電車で「青もみじ」愛でる京の旅

◆叡山電車で楽しむ青もみじ

 京都市左京区の出町柳駅から鞍馬、比叡山方面の路線を運行する叡山電鉄、通称「えいでん」の沿線には、鞍馬寺、貴船神社といった観光名所が多い。新緑の季節に限り、市原駅~二ノ瀬駅間の区間にある、通称「もみじのトンネル」(約250m)で徐行運転を実施している。景色を楽しむのにぴったりな展望列車の「きらら」も定期的に運行している。

 さらに今年から「もみじのトンネル」で新緑ライトアップを開始。体験ツアーでは貴船口駅から「きらら」に乗って「もみじのトンネル」を見ることに。貴船口駅でもライトアップが施され、列車を待っている間も青もみじが楽しめる。

「きらら」はフロントエンブレムにもみじがついており、側面のもみじマークも青もみじ仕様に。窓が大きく取ってあるので、窓向きに配置されたペアシートからは、新緑の季節は青もみじ、秋は紅葉が楽しめる。夜間の場合「もみじのトンネル」区間では、車内の照明を消して写真を撮りやすい状態にしてくれる。ただし徐行運転を行うが停止はしないため、撮影は座席からよりも、車両の一番前か一番後ろの運転席越しに撮るのがいいかもしれない。

「京都 青もみじ・御朱印めぐり」には、1日乗り放題の「バス&えいでん 鞍馬、貴船日帰り切符」がついているので、えいでんからの青もみじを昼間と夜間の両方で楽しむことができる。「青もみじ新緑の徐行運転」「青もみじ新緑ライトアップ」は5月28日(日)まで、土曜・日曜・祝日のみ運行。特別ダイヤ、きららの運行時間についてはえいでんのサイトにある時刻表で確認を。特別運行期間が終了しても、青もみじは十分に楽しめるので、鞍馬、貴船方面に出かけるときは、えいでん「きらら」の利用がおすすめだ。

◆貴船神社

 洛北に位置する鞍馬、貴船エリアは京都市内よりも10℃ほど気温が低く、厳しい暑さから涼を求めて多くの人が訪れる、京の奥座敷として知られている。

 いにしえから水の神様をまつる貴船神社は、縁結びの神社としても知られ、参拝者の7割は女性とのことで、境内には若い女性を多く見かける。創建年代ははっきりしていないが伝説では1800年前だと言われ、玉依姫命が黄色の船に乗り、現在の奥宮に至ったことから「きふね」と呼ばれるようになった。古くは「気生根(きふね)」とも称され、気力を生ずる根源の地として、気力がみなぎると運を呼ぶと、運気隆昌、開運の信仰も高まった。

 貴船神社の本宮から奥宮までの散策ルートは青もみじをはじめとする新緑に包まれ、京の山の豊かさに心が洗われる。本宮表参道の石段にある朱色の燈篭と新緑のコントラストが見事。初夏ならではの風景は絶景のフォトスポットだ。

 本宮にある絵馬は季節によって変わり、新緑シーズンは青もみじ、秋になると紅葉、冬には雪の結晶に。御朱印帳も青もみじ版が登場。季節限定の絵馬や御朱印帳は無くなり次第終了とのことなので、7月までの参拝がおすすめ。

 水の神をまつる貴船神社ならではの「水占(みずうら)みくじ」も人気。200円を納めてから白紙のおみくじを引き、社務所の隣にある水占斎庭の水に浮かべると文字が浮き出てくるというもの。おみくじにはQRコードがあり、アクセスすると英語、中国語、韓国語の翻訳が出てくるインバウンドに対応した仕様になっている。

 本宮から15分ほど上がったところにあるのが奥宮。本殿の下には誰も見ることができない神聖な井戸「貴船龍穴」がある。いわばご神体といえるもので、本殿修理の際はその上で行ってはいけない、見てもならないとされ、本殿の右側に空き地「権地(ごんち)」を設けてそこに傷んだ建物を曳き移して修復し、同時に龍穴には見えないように覆いをかけるという。文久年間の修理の際に、大工が誤って龍穴にノミを落とすと、突風が起こりノミを巻き上げ、ほどなくしてこの大工は亡くなったという逸話も残っている。

「3年前に改修を行い、本殿は引っ張りやすい構造になっていることがわかりました。氏子のみなさんには白装束、口には榊をくわえ無言で建物を曳いてもらいました。この時に見てはならないとされる龍穴を目の当たりにし、龍穴があることを確認しました。いつの時代に作られたのかわからないですが、龍穴の上に壁土のようなふたがあり、中から水が湧き出ている音がしていました。龍穴を見てしまいましたが、おかげさまで今でもこのように元気に過ごしております」(貴船神社 宮司 高井 和大さん)

 霊験あらたかな貴船神社の逸話の中でも有名なのが和泉式部。夫の心変わりに苦しんだ和泉式部が貴船神社の本殿で神に祈ったところ、ほどなく夫婦仲が円満になった。以来、貴船神社は縁結びの神としての知られるようになった。

 また結社(中宮)は恋愛成就として有名で、室町時代末期の「御伽草子」にある鞍馬にある鬼の国の大王の娘と、都の中将の恋物語「貴船の物語」がきっかけとなった。物語の最後に「恋の闇時に迷うものは黄船の大明神を信じ奉ればきっと願いは成就する」と書かれ、室町時代には縁結びの神、恋を祈る神社として知られていた。

 結社には縁結び祈願として、和泉式部にあやかった「結び文」があり、願いを記し結社に結ぶと御利益があるといわれる。

 貴船神社の特別御朱印(「京都 青もみじ・御朱印めぐり」特典)は、普段は書くことのない、宮司の高井さん直筆のもの。「気生根」の文字も加えた見開きの御朱印となっている。

◆貴船 川床料理

 鴨川の源流の貴船では、川の上に床を作り、涼を取りながら食事を楽しむ「川床料理」が知られている。貴船の夏の風物詩となっている川床料理の元祖が、貴船神社鳥居の前にある「貴船 ふじや」で、大正後期に貴船で最初に川床料理を始めたという。川岸に床を出す鴨川に対し、貴船は川の上に床を造るので、目に染みる新緑、せせらぎの音、清涼な空気と、自然を五感で感じながら京会席を満喫できる。

「貴船 ふじや」では創業以来一貫して天然の川魚を提供しており、この日は鯉の山かけと岩魚の塩焼きが供された。6月以降は鮎が出るとのこと。あいにくこの日は小雨模様だったため、川床ではお茶とお菓子だけをいただき、食事は室内となったが、旬の川や山の幸に舌鼓を打った。

 貴船には多くの川床料理店が軒を連ねており、京会席のほか、流しそうめんを提供する店もあるので、貴船エリアに行った際にはぜひ足を運んでみては。

【AJの読み】森林浴&恋愛成就&川床料理と、貴船は女性には最強スポットか?

 連休明けの平日にもかかわらず、貴船神社には多くの参拝者が訪れ、宮司さんのおっしゃる通り若い女性が目立った。恋愛祈願の女性も多いのだろうと推察するが、御朱印をいただくのも数分待ちの状態で、御朱印集めブームは本物だったことを実感した。

 山に囲まれた貴船は清涼な空気に包まれて、とくに初夏の時期は森林浴としても最適。木々が生い茂り、水が多く湧き出るこの地帯はマイナスイオンが出まくりなのではないかと思うほど、心身ともに癒された。

 能の演目でも知られる「鉄輪(かなわ)」という物語で、自分を捨てた夫に恨みを果たすため、貴船で丑の刻参りを行い鬼になった女が、陰陽師の安倍晴明によって調伏されるというエピソードから、貴船神社といえば丑の刻参りを連想する人もいるが、貴船の神が最初に降りられたのが、丑の年、丑の月、丑の日、丑の刻であったといわれており、丑の刻に近い時間にお参りするとより大きな力が得られるという夜参りの信仰が、本来の丑の刻参りの意味だとか。

 丑の刻参りを見ようと夜中にバイクで乗り付けてくる不逞な輩もいるそうで、「神様は恨みを叶えることはありません」と、宮司の高井さんはきっぱり。神聖な場所には清らかな気持ちでお参りしましょう。

文/阿部 純子

@DIME編集部

最終更新:5/31(水) 18:33
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